練り香水は一般的な香水とは違い、穏やかに香りが広がるのが特徴です。
さりげない香りが発せられるため、強い香りが苦手という人でも使うことができ、近年男女問わず注目を集めています。
しかし、液体の香水とは違うことから、扱い方が分からないという人も多いでしょう。
そこで今回は、練り香水の効果的な使い方や、付ける部位などについて紹介していきます。
練り香水とは
そもそも練り香水とは何なのでしょうか。
まずは練り香水の特徴や液体の香水との違いを解説していきます。
練り香水は軟膏タイプの香水
練り香水とは、一般的な液体の香水と同じような香料を、融点の高いオイルやワックスに練りこんだ商品になります。
液体の香水よりコンパクトで持ち運びがしやすいことや、軟膏タイプなので香りが穏やかで、効果が長続きするのが特徴です。
ちなみに液体のアルコールの溶剤にはアルコールなどが使われています。
アルコールは揮発性が高いため、少量でも強い香りを発することができるのが特徴です。
容器や成分によって様々な種類がある
練り香水といっても、容器や成分によって様々な種類があります。
肌の強さや使い勝手によって、自分に合った物を探すのも練り香水の楽しみといえるでしょう。
ここからは練り香水の種類について紹介していきます。
使い方によって選べる容器のタイプ
練り香水の容器には2つのタイプが存在します。
1つは一般的な塗り薬のような容器に入っている「ジャータイプ」。
もう1つはリップクリームのように使える「スティックタイプ」です。
ジャータイプは最も普及率が高く、指に取るためにつける量を調節できます。
つける量がまだ分かっていない初心者は「ジャータイプ」から使ってみるのが良いでしょう。
また、髪につけたい場合なども、「ジャータイプ」が使いやすいです。
対してスティックタイプは、スティックのりやリップクリームのような容器に入っているものになります。
わざわざ手に取る必要がないため、つける際に手が汚れません。
ふとした時にすぐつけられるのが最大の特徴といえるでしょう。
「ジャータイプ」と比べるとつける量の調節が難しいですが、練り香水は香りが強くないので安心です。
練り香水を使うメリット
一般的な液体の香水ではなく、練り香水を使う利点は何なのでしょうか。
ここからは練り香水を使うメリットについてお話ししていきます。
持ち運びがしやすい
液体の香水は持ち運ぶ際に液だれの心配があり、ある程度気を付けなければいけません。
しかし、練り香水であればそのような心配は皆無です。
半固形であることから、安全に持ち運ぶことができます。
また、基本的にコンパクトであるため、荷物になりにくいのも特徴です。
肌に優しい
液体の香水に比べて肌に優しいことも、練り香水の特徴といえます。
というのも、液体の香水は主にアルコールなので、人によっては肌が荒れてしまうのです。
練り香水はミツロウやホホバオイルなど、天然由来の成分が使われていることが多く、肌に優しいものが多くなっています。
また、そういった成分のおかげで保湿効果が得られるのも、練り香水のメリットといえるでしょう。
香害になりにくい
昨今、タバコの受動喫煙等に並んで問題になっているのが、香りによる被害である香害です。
人によっては強い香りによって体調を崩してしまうこともあり、香水の使用者は他人への配慮が必要になっています。
練り香水は液体の香水と比べて香りが穏やかなため、香害になりにくいというメリットがあります。
また、香りの強さが苦手で香水に手を出していなかった人が、比較的手を出しやすいのも特徴です。
選び方のコツ
練り香水のメリットについて分かったところで、ここからは練り香水の選び方についてお話ししていきます。
重要なのは成分
練り香水を選ぶ際に重要になってくるのが成分です。
天然由来成分が使われていることの多いとはいえ、製品によっては化学製品が多く使われているものもあります。
特に肌が弱い人は、ホホバオイルやカカオ油等の植物油や、ミツロウなどを使っているものを選びましょう。
また、人工的な香りが苦手という人は、香料にも天然由来の物を使っている製品を選ぶと良いでしょう。
使い切りやすいものを選ぶ
内容量も練り香水を選ぶ際に重要なポイントです。
練り香水は基本的に、開封後は早めに使い切ることが推奨されています。
香料は時間とともに昇華して気体となってしまうため、当然といえば当然ですね。
練り香水は5~10gのものが多いのですが、3~4gほどの少量のものも販売されています。
自身の使用頻度に応じて、少なくとも1年以内には使いきれるものを選ぶと良いでしょう。
好きな香りを選ぼう
練り香水を選ぶ際に最も重要なのが、好きな香りを選ぶことになります。
当然のことなのですが、選ぶ香りの種類によって他人からの印象が変わることも事実です。
自身のアイデンティティーの1つとして香りを武器にすることも、一段階上のおしゃれには重要なことになります。
練り香水には以下のような香りが用意されています。
定番の石鹸系
石鹸系の香りは、ふんわりと落ち着いた場面を想起させます。
清潔感をイメージさせる香りであるため、男女問わず強い人気を誇っていますね。
一口に石鹸の香りといっても、その種類には様々なものがあります。
フローラルな香りのものや柔軟剤のような香りのものなど、清潔感という共通点の中で各製品が個性を発揮しているのです。
自身での使用だけでなく、プレゼントとしても選びやすい香りといえます。
メンズ人気が高いシトラス系
レモンやオレンジを始めとしたシトラス系は、特に男性からの支持が高い香りです。
爽やかな柑橘系の香りは、特に夏を想起させるものが多いですね。
シトラス系にも様々な種類があり、中にはスパイスを別途配合したものなど、更なるアクセントをつけているものも存在します。
バリエーションの多さは随一といえるので、様々な香りの中から自分にあったものを探すのも楽しみの1つといえるでしょう。
お香やスパイスの香りであるエスニック系
白檀やシナモンなど、古来からお香や香りづけのスパイスとして使われれていた香りです。
モロッコやトルコなどの中東と呼ばれる地域を連想させるような香りが特徴であり、ユニセックスな雰囲気を醸し出すのに一役買ってくれます。
人によって好みが分かれる香りではありますが、個性という面においては強烈なインパクトです。
人とは違う香りを纏いたいという人には、是非お勧めしたい香りになります。
部屋やプレゼントに使えるフローラル系
花の香りがモチーフのフローラル系は、一般的に女性的なイメージがあります。
そのため男性が使う場面は中々ないのですが、ルームフレグランスとして使う場合は話が別です。
包容力のあるフローラル系の香りが気分をリラックスさせてくれるため、現代人の疲れた身体を癒してくれます。
定番のバラを始め、スズランやジャスミン、イランイランなど種類が豊富なのも特徴です。
特に1人暮らしの男性は、日頃のストレスを解消する意味でも、ルームフレグランスとして取り入れてみると良いでしょう。
どこにつければいいの?
練り香水は液体の香水と違い、様々な使い方をすることができます。
ここからは練り香水をどこにつければいいかについて見ていきましょう。
体温が高い部分がおすすめ
基本的には通常の香水と同じように、体温の高い部分につけるのがおすすめです。
首筋や耳の裏、足首や腕の内側など、血管が多く通っている部分につけると効果的でしょう。
髪にもつけられる
練り香水の主成分は天然由来のオイルやワックスです。
よって、ヘアワックスとして髪につけることもできます。
液体のアルコールでは髪が傷んでしまうので、練り香水ならではの使い方といえるでしょう。
髪は頭皮の皮脂などによって意外と匂いやすい部分なので、おすすめの使い方です。
プレゼントの香りづけにも
軟膏タイプの練り香水は液体の香水に比べ、持続時間が長いのが特徴です。
また、紙などにも簡単につけられるため、プレゼントの包装紙などに少量塗っておくことで、香りの演出ができます。
一段階おしゃれな贈り物をしたいときには、試しに使ってみるのも良いでしょう。
ルームフレグランスとしても使える
練り香水はそのままでも香りが少しづつ漏れ出てきます。
その特性を利用し、部屋に置いておくことでルームフレグランスとしても活用が可能です。
また、クローゼットにしまっておくと、お洋服にやわらかく香りを移すことができます。
生活の中でも活用できるのは、液体の香水にはない特徴といえるでしょう。
練り香水を扱う上での注意点
最後に、練り香水を扱う上での注意点について紹介します。
基本的には、練り香水が「軟膏であること」に対して注意が必要です。
高温な場所には置かない
練り香水の主成分は融点の高い油です。
もし真夏の車内など、高温な場所に放置してしまうと、中身がドロドロになってしまう恐れがあります。
成分が分離してしまうこともあるので、高温な場所には置かないようにしましょう。
つける時は少量をこまめに
香りを長持ちさせたいからといってつけすぎてしまうと、いくら練り香水といえどひどく香ってしまいます。
練り香水をつける際は、少量をこまめに塗るということを心掛けましょう。
手に取る際には清潔に
軟膏である練り香水は、汚い手で取ってしまうと、容器内の衛生状況が悪くなってしまいます。
手に取る前に手を洗う、急ぎの時はスティックタイプを使うなど、衛生面に気を配るようにしましょう。
メンズにおすすめの練り香水のつけ方まとめ
練り香水の使い方についてお話ししてきました。
練り香水は液体の香水と違い、穏やかな香りが特徴です。
また、天然由来成分が使われていることが多いため、肌にも優しい香水となっています。
今まで香水を嫌厭していた人も、練り香水であれば使えるという場合もあるでしょう。
香りについても多種多様なものが用意されており、個性を際立たせるのに一役買ってくれます。
使用する際は、高温な場所での放置やつけすぎに気を付け、効果的に使いましょう。
自分にも周りの人にも優しい練り香水で、一段上のおしゃれをしてみませんか?