相手にいい印象を与えるために髪型や服装に気を配る男性は多いのではないでしょうか。
しかし実際は見た目よりもその人から漂う「香り」の方が記憶や印象に残りやすいといわれています。
いい印象を持ってもらうための香水を取り入れようと思っても、香水のつけ方がイマイチ分からずなかなか手が出せない男性は多いようです。
香水は自分の好きな香りをただつければいいというわけではありません。
つけ方を一歩間違えると周囲に不快感を与えてしまうことになってしまいます。
そこで今回はメンズの香水の正しいつけ方を解説していきます。
濃度別の使い分け方法や好感度の高い香りも紹介するので、香水のつけ方をマスターし「香り」で自分の印象づくりをしてみましょう。
香水の種類
香水にはいくつかの種類があります。
それぞれの種類によって香料濃度や持続時間が異なるので、香水のつけ方をマスターする前に把握しておきましょう。
パルファン
パルファンは香料濃度が15%〜30%あり最もグレードが高い香水です。
価格が高く香りも6時間〜10時間持続します。濃度が高いので香りが深く濃厚に漂う点も特徴的です。
パルファンはつけ方を間違えると香りがきつすぎて周りに不快感を与える場合があるので、香水の使用に慣れた上級者向けの香水といえます。
オードパルファン
パルファンの次に香料濃度が高い香水がオードパルファンです。濃度が比較的高く持続時間も5時間以上ありますが、パルファンより価格が低いので購入しやすい香水といえます。
オードトワレ
オードトワレは香料濃度が5%〜10%とさらに低く、持続時間も3時間程度なので毎日気軽に使える香水です。
香りのケアに目覚めたらオードトワレから始めてみるのがよいでしょう。
香水の中でも一般的に人気が高いタイプで香りの種類も多く、価格も手頃なので初心者には選びやすい香水です。
オーデコロン
香水の中で最も香料濃度が低いタイプがオーデコロンです。濃度が低く香りも弱めなので、香りに慣れていない初心者におすすめです。
オーデコロンには清潔感のあるクセのない香りがたくさんあります。
メンズ向けというよりは女性も使えるようなユニセックス向けの香りが多く、持続時間も1〜2時間と短いので気軽に使用することができます。
種類別の濃度と持続時間
種類ごとの濃度と持続時間をまとめると以下のようになります。
パルファン | オードパルファン | オードトワレ | オーデコロン | |
香料の濃度 | 15%〜30% | 10%〜15% | 5%〜10% | 1%〜5% |
持続時間 | 6時間〜10時間 | 5時間以上 | 3時間前後 | 1時間〜2時間 |
パルファンはつけ方やつける量のバランスが他の香水より複雑です。使うシーンを選ぶ必要もあるため香水に慣れた上級者向けの香水といえます。
香水を初めて購入する場合は価格が手頃で濃度や持続時間が低いオードトワレやオーデコロンがおすすめです。
香水の正しいつけ方と注意点
香水は正しくつければ人の記憶に好印象を残しますが、つけ方が悪いと好感度はぐっと下がってしまいます。
香水の正しいつけ方と注意点をしっかり覚えておきましょう。
清潔な身体につける
香水をつける前に身体をきれいにしておきましょう。汗をかいている時や体臭を隠すために体臭に重ねて香水をつけるのはNGです。
汗や体臭と香水が混ざると異様なニオイに変わってしまいます。
香水をつける箇所を清潔にすることは、香水を使う上での基本中の基本といえます。
つける香水の量
自分の身体から出る香りやニオイは自分ではなかなか分かりにくいものです。
香水の香りがあまりしないからと自分の基準で納得いくまでつけてしまうと、その時点で周りには強すぎる香りを放っていることになります。
香水をつける量はとても大切な要素です。つけ過ぎは好感度を下げたり相手に不快感を与えたりするきっかけとなってしまいます。
スプレータイプの場合は目安として身体の1箇所にワンプッシュ。
その後に、空中にもうワンプッシュしてミスト状の香水の下をくぐるように身体に香りをつけると丁度よい香りがつきます。
香りは温度が高い場所で強くなる
香水は温度が高いところで香りが強くなります。
一般的に男性は女性より体温が高いので、つけ過ぎると周りに不快感を与えるほどの強い香りになってしまいます。
ワンプッシュだけでも十分なので、自分では足りないと感じるくらいが適量といえます。
また梅雨時の湿度が高い日や夏の暑い日は香りが強くなる傾向にあるので特に気を付けましょう。
香水の正しいつけ方:香水をつける場所
香水はつける身体の箇所によって香りの立ち方や香りの強度が違ってきます。
ウエストより上につけると香りやすく、下半身につけると香りはソフトになります。
いずれの箇所につける場合もつけ過ぎないようにすることが大切です。
上半身につける場合
上半身につける場合、以下の箇所のつけ方を覚えておきましょう。
- 髪の毛 … 空中にワンプッシュ出してミスト状の香水の下に頭をくぐらせる。髪に直接つけるのはNG。
- 耳の後ろ … 体温が高い箇所で香りが強く出やすいのでごく少量を軽く押さえながらつける。
- 肘の内側 … 体温が高い箇所なのでつけ過ぎに注意。長袖を着用している時は程よい香りが漂うのでおすすめの箇所。
- 左胸 … 心臓に近い部分は脈動によって香りが立ちやすい。香りが襟元からソフトに漂う。
上半身で香水をつけてはいけない箇所が脇と背中です。香水にはデオドラントような消臭効果や制汗作用はありません。
脇は体臭が特に強く出る箇所なので、香水をつけると香りが混ざって不快なニオイが発生してしまいます。
また背中は皮脂が分泌されやすく汗をよくかく箇所です。香水が皮脂や汗と混ざると不快なニオイが強くなるので避けましょう。
手首につける際の注意点
香水というと手首につけるイメージがありますが、手首は身体の中でも体温が高い場所です。
男性の場合、香水をつける箇所にはあまり適していません。
また手は動きが多い部分なので香りを周囲に振りまくことになります。
控えめに香りを漂わせたい場合は、手首以外につけることをおすすめします。
どうしても手首につけたい場合は、手首をこすり合わせる行為は避けましょう。摩擦で香りが飛んでしまい持続時間が減少してしまいます。
手首に1プッシュしたら手首同士を軽く合わせてなじませると効果的です。
下半身につける場合
下半身につける場合は、次の箇所につけるポイントを押さえておきましょう。
男性の場合、下半身につける方が周りに程よい香りを漂わせることができます。
特に香水の量や香りに慣れていない初心者はウエストから下につけることから始めてみましょう。
- ウエスト部分 … 男性に特におすすめの箇所。腰の側面または背面ににつけると香りが服の隙間からふんわり漂う。
- 膝または太ももの内側 … 人の鼻から遠いので香りがきつくならない。血管がある場所につけると効果的。
- 足首 … 足首も男性におすすめの箇所。歩くことで下から程よい香りを立たせることができる。
濃度別の使い分け方法
香水の種類を解説しましたが、香水の濃度によって香水の使い分け方法も異なります。
それぞれの香水の使い分け方法を把握し自分が使いやすいと思う香水の種類を選びましょう。
パルファン(濃度15%〜30%):フォーマルなシーンで
パルファンは香料濃度が一番高く香りも濃厚なので、日常の香りケアにはあまり適していません。
フォーマルな機会やプライベートで大切な約束があるときに使用される場合が多いといえます。
パルファンは香りが濃厚なので身体の広範囲に使うのではなく狭い範囲に少量つけて楽しむ香水です。
価格が高く、一度つけると香りが10時間以上持続することもあります。
パルファンを購入する場合は購入前にサンプルをつけて1日様子をみるようにしましょう。
またパルファンは香水歴が長い上級者向けの香水といえます。
オードパルファン(濃度10%〜15%):つける量に注意
オードパルファンはパルファンより濃度も持続時間も低いですが、つけ過ぎると香りが強くなるので注意が必要です。
つける量を調節できるようになれば毎日使用することも可能です。
オードパルファンの場合、目安として1〜2プッシュが適量といえます。
オードトワレ(濃度5%〜10%):毎日の香りケアに最適
香りのケアとして毎日使うことができる香水がオードトワレです。
パルファンやオードパルファンより濃度が低いので香りもマイルドで普段遣いに適しています。
濃度が低めだからといって、つけ過ぎるとやはり周囲への印象はよくありません。
オードトワレの目安は2〜4プッシュですが、量は少ない方が周りに不快感を与えにくくなります。
持続時間が短いのでつけ直しもできますが、つける箇所をきれいに拭き取り残り香のことも考慮して1〜2プッシュを付け足すようにしましょう。
オーデコロン(濃度1%〜5%):初心者におすすめ
オーデコロンも香りのケアを始めてみたいと思う初心者におすすめです。
比較的爽やかな香りが揃っているオーデコロンは毎日の出勤前だけだなく、スポーツやシャワーの後にも気軽に使用することができます。
濃度も持続時間も低いので多めにつけても周りに不快感を与えることは少ないのが特徴。
自分が感じる香りと周りが感じる香りの強さは違うということを常に頭に入れておきましょう。
自分では分からなくても、つける量がどんどん増えると周りは香りの強さが気になってしまいます。
身体のあらゆる箇所につけてしまうとつけ過ぎになってしまうので注意しましょう。
好感度の高い香り
香りの種類は数え切れないほど存在します。
香料の種類や配合率によってさまざまな組み合わせができるので限りない数の香りを作り出すことができます。
香水は自分が好きな香りをつけることが一番ですが、周りへの気配りも忘れないようにしましょう。
香りの系統
香りにはたくさんの種類がありますが、一般的にメンズ向けの香水は以下のような系統に分かれています。
- シトラス系 … レモン、ベルガモットなどの柑橘類。爽やかでフレッシュ感がある。
- グリーン系 … 森林や木々の自然な雰囲気で爽やかな印象。枝を折った時の香りや植物の青々とした香り。
- オリエンタル系 … 東洋のエキゾチックな印象。アンバーやムスク、白檀やサンダルウッドのウッディ系が多いセクシーな香り。
- シプレー系 … オークモス(苔の一種)がベースとなった香り。落ち着いた雰囲気が特徴的。
- フゼア系 … シプレー系より大人の雰囲気を出せる香り。ラベンダー・ゼラニウムが基調。
- タバック・レザー系 … 葉巻やレザーを想像させるダンディな男らしさがアピールできる香り。
- フローラル系 … 香水の中でも種類の多い香り。女性向けのイメージがあるがメンズ向けのフローラル系もあるので好みで使うことも可能。
好感度の高い香りは?
香水の中にはさまざまな系統の香りがありますが、男性から漂うと好感度が高い香りを知っておくことも大切です。
女性からもビジネスシーンでも好感度の高い香りは爽やかなシトラス系やグリーン系の香りです。
爽やかな香りは清潔感もあり相手に安心感を与えるのでポジティブな印象を残すことができます。
落ち着きのある「できる男」「頼れる男」と結び付く香りはシプレー系です。
一緒にいってほっとするような落ち着きのある香りは女性や後輩からの好感度や信頼度が高くなります。
次に、女性がドキドキするような包容力や神秘的な一面をアピールしたい場合をみてみましょう。
この場合は、オリエンタル系やフゼア系、タバック系が大人の男性としてのイメージを残してくれます。
どの場合においても、つけ過ぎだけには特に注意する必要があります。
いい香りもつけ過ぎることで好印象どころか不快感を与えてしまい、一緒にいたくないと思われてしまうことがあります。
香水の香り立ちとつけるタイミング
香水はさまざまな香料が調合されており、香水をつけてから時間が経つにつれて香りが変化していきます。
一般的に香りは以下のように3段階で変化していきますが、体温や体調、香水の種類によって香りの立ち方や持続時間が異なります。
香水を購入する前にサンプルを使用したり店頭でつけてもらったりして、ある一定の時間をおいて様子をみることが大切です。
トップノート
香水をつけてから10分間前後までの香りを「トップノート」といいます。
シトラス系やグリーン系のような爽やかで軽い香りが漂うことが多いといえます。
トップノートはアルコール分がまだ蒸発しておらず香りが落ち着いていない状態。
つけてからすぐの香りで購入を判断しないように気を付けましょう。
ミドルノート (ハートノート)
つけてから30分ほど経ってから漂う香りが「ミドルノート」です。
ミドルノートはその後2〜3時間続きます。アルコール分が蒸発した後の香りで、その香水本来のテーマや香りを楽しむことができます。
ラストノート(ベースノート)
ミドルノートから変化した香りを「ラストノート」といいます。ラストノートは半日程度残るため、その人を最も印象づける香りとなります。
あたたかみや甘さのある香り、大人の雰囲気や落ち着きのある香りが残りやすく、ラストノートは香水選びの際に重要な要素となります。
香水をつけるタイミング
このように香水はつけてから香りがなくなるまで香りにさまざまな変化が起こります。
人と会う時間やどれくらいの時間一緒に過ごすかなどの状況を考えながら香水をつけるタイミングを計算することも大切です。
香水は種類だけでなく個々の体温や肌の調子などによっても香り方や持続時間が異なります。
店頭に並べてあるボトルを嗅いだり、つけてすぐの香りで購入を判断したりすると後で後悔してしまいます。
サンプルなどで実際に香水をつけ、時間をおいて香りの変化を確認してから購入するようにしましょう。
メンズの香水の正しいつけ方まとめ
メンズの香水の正しいつけ方を好感度の高い香りや濃度別の使い分け方法と一緒に徹底解説しました。香りは人の印象に残りやすい要素です。
香水のつけ方一つで相手にどのように覚えてもらい、どのように思い出してもらえるかが大きく変わってきます。
香水は種類によって濃度や持続時間が異なるので、それぞれの特徴を把握し正しくつけることが大切です。
また香りの種類で相手への自分のイメージが決まることもあります。
好印象を持たれる香水の正しいつけ方をマスターし周囲から慕われる素敵な男性を目指してみましょう。