今メディアで話題の「スロージョギング」は運動不足の人でも始めやすく、怪我しにくい上に非常に効果が高い運動です。
続けていけばフルマラソンで完走することもできるといわれるスロージョギングの嬉しい効果をご紹介します。
また適切な頻度や距離のほか、スロージョギングに向いている服装やシューズ、行う上での注意点もチェックしましょう。
ぜひスロージョギングで運動不足解消と体力アップを目指してみてください。
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スロージョギングの正しいやり方をチェック
スロージョギングの正しいやり方をチェックしてみましょう。
ポイントは「ゆっくり」「がんばらない」「正しいフォーム」の3点です。
ゆっくり走る
スロージョギングは文字通りゆっくりとしたスピードでのジョギングです。
歩く速度が時速4km程度ですが、スロージョギングは時速3kmから6km程度と通常歩くスピードと変わらないか遅いくらいです。
早くても心持ち早く歩いているのと変わらないくらいのスピードでゆっくりと走ります。
慣れてくると自分に合った歩幅や速さがわかってきます。
がんばらない
ジョギングを始める人の多くが「痩せたい!」「運動不足を解消したい!」というやる気にあふれています。
スロージョギングは決して頑張ろうとせず、無理をしないというのがポイントです。
スロージョギングはその特性上、息があがったり心拍数が上がりすぎたりしないように注意しましょう。
正しいフォームで行おう
スロージョギングは正しいフォームで行いましょう。
正しいフォームで行うことで体にかかる負担を軽くしつつ長時間行うことができます。肘は軽く曲げ、腕を自然に振りましょう。
走るときには体を左右に揺らすことなくそれぞれの足がまっすぐに前に出るようにし、平行線を描くようにします。
歩幅は40cm前後を目安にし、足の指の付け根(フォアフット)で着地する「フォアフット走法」を意識してください。
かかとで着地すると衝撃が大きいのですが、フォアフットで着地すると衝撃が3割程度で済みます。
フォアフット走法は最近のマラソン界でも高く評価されている走り方です。
スロージョギングを動画でチェック
スロージョギングのやり方を動画でチェックしてみましょう。実際の歩幅や走るペース、フォームなどを確認できます。
- 歩幅は小さく取る。ピッチを意識する。
- 背筋は頭のてっぺんから足までまっすぐになるよう意識する。
- リラックスして腕は自然に振る。
- 呼吸は切れないように自然に行う。
- 遠くの方を見るようにあごは軽く上げる。
- おしゃべりができる程度のペース(ニコニコペース)で行う。
- フォアフット走法を意識する。
- 小刻みにジャンプするように、後ろに強く蹴らないように意識する。
スロージョギングの効果的なトレーニング方法
スロージョギングの効果的なトレーニング方法や歩数・心拍数などの科学的なデータをご紹介します。
歩数
スロージョギングでは1分間に180歩というペースが良いとされています。
1分間に180歩とは1秒間に3歩程度のペースですので、かなり小刻みになります。
その分歩幅も小さくなり、1歩あたりが40cm程度で大丈夫です。人によっては20cm程度の歩幅で走る人もいます。
心拍数
心拍数を測れる場合、最大心拍数の60%程度を目安にしましょう。最大心拍数とは「207−年齢×0.7」で求められます。
40歳の方なら「207−40×0.7」で179が最大心拍数ですので、1分間に107回になればスロージョギングに適した心拍数だといえます。
その心拍数を超えるようだと息切れしたり長時間に渡って運動できなかったりするため、ペースを落とした方が良いでしょう。
初心者はインターバル走法がおすすめ
スロージョギングの初心者はインターバル走法を行うのがおすすめです。
1分間ずつスロージョギングとウォーキングを交互に行います。徐々にスロージョギングを行う時間を長くしていきましょう。
慣れてきたらスロージョギングだけにしていきます。
継続時間
スロージョギングは30分が目安になります。連続して30分でも良いですが、15分ずつ2回、あるいは10分ずつ3回に分けても大丈夫です。
スロージョギングの適切な頻度と距離をチェック
スロージョギングをするのに適切な頻度や距離をチェックしてみましょう。
スロージョギングの頻度は体力に合わせて
スロージョギングは体の負担が通常のジョギングよりも軽いですが、燃焼するエネルギーは非常に大きくなります。
そのため体力に合わせた頻度で行いましょう。最初は回復させる期間を考えて一日置きに行うのがベストです。
週3回から4回程度行うと良いでしょう。もちろん慣れてきたら毎日行っても構いません。
スロージョギングに適切な距離は
スロージョギングは距離ではなく運動を継続する時間によって運動量を決めましょう。
前述の1分間に180歩を40cmの歩幅で進んだ場合、30分間の距離は2.2km前後になります。
公園の周りなど周回できる場所は距離が測りやすいですが、そうでない場合は1km程度のところで折り返すとちょうどよいでしょう。
スロージョギングに適した服装やシューズは
スロージョギングには適した服装やシューズがあります。特にシューズは通常のランニングシューズと少し違うので注目しましょう。
スロージョギングは動きやすい服装で
スロージョギングは動きやすい服装で行いましょう。通常のトレーニングウェアならば問題ありません。
激しい運動ではないため、筋肉のブレを抑えるコンプレッションウェアなどは必要ないでしょう。
ジーンズなどのような普段着ではなく、ジャージやハーフパンツとスポーツ用のTシャツがあれば十分です。
靴は靴底の厚さに注目
スロージョギングはフォアフット走法が特徴です。
通常のランニングシューズはかかと部分にクッションが入っているため高くなっており、フォアフット走法には向きません。
そのため「ゼロドロップシューズ」「ベアフットシューズ」と呼ばれるかかとが低いシューズがおすすめです。
これらのシューズはつま先からかかとまでの高さがほとんど変わらないようにできており、裸足と同じような感覚で走れます。
逆に通常のランニングで使う場合、かかとからつくような走り方をしている人には向きませんので注意してください。
スロージョギングの持つ嬉しい効果とメリットをチェック
スロージョギングには様々な効果があります。体力アップやダイエットのほか、血行促進などもその効果の一つです。
フルマラソンを完走することもできるといわれていますので、ぜひ続けてみましょう。
スロージョギングは疲れにくい
スロージョギングは疲れにくいというメリットがあります。
ジョギングなど速いペースで行う運動は爆発力を持つ「速筋」を使い、継続していると疲労物質である乳酸が筋肉に蓄積します。
スロージョギングはスピードを抑えることで持久力に優れた「遅筋」だけを使う上、乳酸の発生と蓄積もほとんどありません。
そのため疲れにくく長時間続けることができます。
怪我をしにくい
スロージョギングはゆっくりと走る上、足のクッションを十分に使うフォアフット走法で走るため、怪我をしにくいです。
怪我のために継続して運動ができないということを避けられるのは大きなメリットです。
体力アップ
スロージョギングは日頃から運動不足で体力に不安がある方におすすめです。
スロージョギングはウォーキングよりもエネルギーを使いますし、長時間運動することが可能です。
慣れてくれば毎日行うことができるため、体力アップには最適の運動法です。
無理のない負荷をかけることができるので、心肺機能の向上にも繋がります。
ダイエット
スロージョギングはダイエットにも最適です。
ウォーキングに比べて1.6倍も多くのカロリーを消費することができ、通常のジョギングに比べて辛くないため長続きします。
ダイエットには20分以上の有酸素運動が効果的ですが、スロージョギングは長時間有酸素運動ができるというメリットがあります。
通常のジョギングは負荷を高めると無酸素運動になってしまう場合がありますが、スロージョギングにその心配はありません。
血行促進
スロージョギングを行うことで、全身の筋肉量がアップします。
筋肉の量がアップすることで血行が促進され、基礎代謝量のアップや血圧低下などの効果があります。
生活習慣病の予防としても最適な運動だといえます。
フルマラソンを走ることもできる!
スロージョギングを行っていくとフルマラソンを走る体力をつけることもできます。
スロージョギングの1日あたりの時間数を少しずつ伸ばしていきましょう。
1週間あたり180分以上走れる状態を半年続ければ、フルマラソンで完走できるくらいの体力がつくようになります。
始めたらすぐにフルマラソンに出られるというわけではありませんが、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
もちろんフルマラソンでもスロージョギングのペースで走るということが前提になります。
スロージョギングをする際の注意点
スロージョギングをする際には以下のような点に注意が必要です。
自分の体力に合わせて調整する
スロージョギングはそれほど負荷が高くないとはいえ、自分の体力に合わせて運動量を調整する必要があります。
スピード・歩幅・心拍数など無理のない範囲で行うようにしましょう。
他の人と一緒に走る場合はそれぞれで最適な負荷が異なる場合もありますので、無理に合わせないことが大切です。
また運動し始めたばかりのときには無理せずにウォーキングをはさむようにしましょう。
終わった後はクールダウン
始まる前にウォーミングアップをする必要はありません。
終わった後はすぐに立ち止まるのではなく、ウォーキングをして心拍数が落ち着いてから止まりましょう。
またストレッチをしてクールダウンすることをおすすめします。
適度な水分補給も忘れずに
スロージョギングは疲れにくい穏やかな運動ですが、30分程度走っているとかなり汗をかきます。
そのため適度な水分補給を忘れないようにしましょう。
夏場などは汗とともに塩分も排出されてしまうため、スポーツドリンクなどが効果的です。
スロージョギングの正しいやり方まとめ
ジョギングがなかなか続かない人や怪我をしにくく辛くない運動でダイエットをしたい人にはスロージョギングがおすすめです。
自分のペースでのんびり走ることができ、おしゃべりをしたり周りの景色を楽しむこともできるので、気分転換にもなります。
特別な道具も必要ないので、ぜひ気軽にスロージョギングを楽しんでみてください。