靴・腕時計・財布・キャップ・眼鏡、そしてバッグ。あなたはこのアイテムたちの共通点が分かるでしょうか?
これらのアイテムはいわゆるファッション小物と呼ばれるもの。
実用性を兼ねつつも”見せること”を前提とした小物選びは、メンズファッションの難問とされています。
その中でもファッション初心者にとって最も合わせ方が難しいとされるのがメンズバッグの選び方です。
今回は数多あるメンズバッグの種類とそのコーディネイト方法を徹底網羅!
ただ使い勝手だけで選ぶのではない、ワンランク上のメンズバッグ選びをサポートします。
バッグ選びの重要性
外出時には欠かせない上、常に人目に晒されることになるバッグ選びはメンズファッションの中でも重要性の高い項目です。
物が沢山入る・持ちやすいなどの実用面だけで選ぶと、後悔するかもしれません。
バッグ1つでコーディネイトが台無しに
バッグ選びで重要なのが、着ている服との合わせ方です。
どれだけトップスやボトムスがビシッと決まっていても、バッグ選びでミスをすればすべてが台無しになります。
極端な例ですが暑いからとスーツに麦わら帽をかぶる人や、雨が降っているからと普段の服に長靴をあわせる人はいないでしょう。
これと同様にバッグ選びのセオリーを知らない人のファッションが強烈な違和感を生んでしまう可能性は否定できません。
小物は女子にチェックされている
メンズファッションの意識も高まってきた現在では周知の事実でしょうが、男子の小物は女子に高確率でチェックされています。
「男の素質を見極めるにはまず手元(バッグ・財布・腕時計)と足元(靴)を見ろ」というのは、女性にとっての常識です。
これはマネキン買いやファッション誌のトレースですぐに整えられる服装と違って、小物にはその人のセンスや生活が出るため。
女子から脈なし判断されないように、バッグ選びにも手を抜かないようにしたいですね。
手持ち系バッグの種類と特徴
ここからは具体的なバッグの種類とその特徴を紹介します。
まずは種類も豊富でスタンダードな手持ち系バッグから覚えていきましょう。
種類や質感は様々ですが、このタイプのバッグはファッションの邪魔をしないのが最大の特徴です。
体から一番離れているのでアイテム単品で見せることができ、多少ハズしても違和感がありません。
そのため、ファッション初心者を始めとして多くの人におすすめできます。
トートバッグ
トートバッグとはシンプルな四角形のシルエットで、クチのある上部からハンドルが伸びているタイプのバッグのことです。
素材はキャンバス地からレザーやナイロンまで幅広く、素材やデザインなどのバリエーションも豊富。
デザインで大きく印象が変わるので、どんなシーンにも合わせることができるのが特徴です。
特にスクールコーデやシティコーデとの相性は抜群。色合いにさえ気をつければどんな服にも違和感なくマッチします。
ビジネスバッグ/ブリーフケース
ビジネスバッグはその名の通り、仕事で使う書類などを収納するために作られたバッグです。
トートに似た形状ですが、クチが大きく開いておらずファスナーなどで閉じられるのが特徴。
また中身に何も入れていなくても自立するように設計されているものがほとんどです。
ビジネスバッグというからには仕事用のカバンという感じがしますが、ファッションに取り入れるのもアリ。
ジャケットスタイルでは大人の雰囲気を演出できますし、シャツ&パンツのカジュアルスタイルに合わせてもアクセントになります。
ただしパーカーやシルエットの大きいパンツなどのラフスタイルには致命的に合わないので注意が必要。
時折そういったコーデをうまくまとめている人もいますが、ファッション上級者向けなので手を出さないほうが無難です。
ボストンバッグ
マチや幅が大きく取られていて大容量のカバンがボストンバッグです。形状は台形のものや円筒形のものなどがあります。
ちなみに、元々ボストン大学の学生に使われていたスクールバッグの形状からその名前がついたとのこと。
日本ではその容量の大きさからもっぱら旅行用カバンとして認知されていますが、ファッションアイテムとしても優秀です。
シャツ・パーカー・ジャケットなどどんなスタイルにも合わせることができ、レザー製のものならスーツスタイルにも違和感ゼロ。
ただし存在感が大きいので、服を選ぶときはバッグに合わせたコーデが必要になる点だけ注意しましょう。
また財布とスマホのみなど荷物が極端に少ない場合は、中身が無くてもある程度形状を保持してくれるバッグを選ぶこと。
ベコベコにヘコんだままのボストンバッグを持ち歩く姿ほど、みすぼらしいものはありません。
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クラッチバッグ/セカンドバッグ
片手に持てるほどのサイズで、ハンドルなどがついていない小さなバッグのことをクラッチバッグと呼びます。
世代によっては「セカンドバッグ」という呼び名のほうが通りが良い場合もありますが、どちらも同じバッグのことです。
実はこのクラッチバッグはバブル期と呼ばれた80~90年代に大流行した経緯があります。
そのため、一定の年齢を超える人にとっては「おじさんくさい」「成金感がある」といったマイナスイメージしかないでしょう。
しかし最近ではこのクラッチバッグブームが再燃しています。
上質な革製のものであれば冠婚葬祭にもマッチしますし、シティユースにも最適。
普段使いに選ぶなら黒以外の選択肢もあり、トラッドなコーデによく合います。
ただしクラッチバッグを持つときに絶対に避けたいのが、サングラスや他のレザーコーデとの併用です。
これらがあると一気にチャラい雰囲気になり、ほぼすべての女性から避けられること間違いなし。
クラッチバッグを持つときは、普段以上に清潔感を意識して明色系アイテムを取り入れましょう。
背負う系バッグの種類と特徴
次に紹介するのはバックパックやリュックサックなどの背負うタイプのバッグです。
- 両手がフリーになる
- 歩くときに邪魔にならない
- 比較的容量が大きく便利
といった点から通勤や通学など普段使いに大きなメリットがあります。
またサイズやデザインも豊富なため、コーディネイトに合わせてアイテムを選ぶことができるのも強み。
ただしどの種類のバッグでも背負うタイプのものは主張がかなり激しいアイテムです。
またどれだけ上品で洗練されたデザインでも必ずカジュアル気味にドレスダウンしてしまう点には注意。
それを逆手に取るコーデもありますが、フォーマルなシーンではできる限り避けたほうがいいでしょう。
バックパック/リュックサック
ショルダーストラップがついた背中に背負うタイプのバッグをリュックサックやバックパックと呼びます。
ここではひとくくりにしてしまっていますが、サイズや用途によって呼び方が変わるそうです。
- バックパック:リュックサックより大きく、登山や旅行用にも使えるもの
- リュックサック:バックパックより小さく、普段使いに適したもの
その他にも「デイバッグ」などといった名称が使われることもありますが、厳密な定義はないと考えていいでしょう。
さて肝心のコーデですが、バックパックには様々な形状・デザイン・カラーがあるため一概に似合うコーデというのはありません。
例えばスクエア型のきちっとしたバックパックであれば、キレイめのコーデが最適でラフなコーデには似合いません。
一方で角の丸い三角形状のスタンダードなリュックサックはほとんどのコーデに合いますが、サロン系などにはミスマッチ。
そのほか特筆すべきコーデとしては、数年前に世代間で物議をかもしたスーツにバックパックというスタイルです。
今では広く認知され、使い勝手がいい点から取り入れている男性も多いと思いますが、女子ウケという点でいえば”なし”です。
バックパックを背負うスーツ姿の男性を見ても違和感はなくなりましたが、万が一にも「カッコいい」とはなりません。
ブリーフケースを持つ男性と並んでいれば、女子がどちらを選ぶかは明白です。
特に合コンや婚活の面では致命的といってもいいレベル。
最近ではビジネスマン向けバックパックのラインナップも増えてきましたが、人目を気にするなら注意しましょう。
ダッフルバッグ
ダッフルバッグとは円筒状、もしくはそれに近い形状の大きなカバンで2本のショルダーストラップがついたバッグのことを指します。
形状が似ていることからボストンバッグと見分けがつきにくいですが、背負えるかそうでないかで区別されているようです。
ただし、背負うかどうかという点はファッションにおいて大きなポイント。
ボストンバッグのように手に持ったり肩がけをするならともかく、背負うタイプのダッフルバッグは基本的に実用性重視です。
ファッションに取り入れるのはかなり難しいといえますし、また無理をして取り入れる必要性もありません。
アウトドアや旅行で使用するときに女子ウケを狙うなら、その時の服装に応じたカラーやデザインにだけ注意しましょう。
肩がけ&身につける系バッグの種類と特徴
最後に肩がけのバッグや身につけるタイプのバッグについて紹介します。
このタイプのバッグの特徴は、服装との親和性が極めて高い点にあります。
うまく使いこなせば全体的にまとまったコーデが作れるので、女子ウケを狙うにはもってこいのアイテムです。
しかしこれは裏を返せば、コーデに合わせられないと即アウトということ。
バッグ選びは他のタイプよりも慎重に行う必要があります。
ボディバッグ
体にフィットする太めのショルダーストラップに、細身のリュックサックのようなバッグがついたものがボディバックです。
念のため形状の説明をしましたが、今やメンズバッグのド定番というべきアイテムで知らない人はいないかもしれません。
リュックやバックパックほど重たくないため、シャツやハーフパンツなどの軽快なスタイルにベストマッチ。
またウエストポーチなどよりもシックでおとなしい印象に使えるので、ストレッチ系のジャケットに合わせることもできますね。
気取らないデートのときなどに大活躍するので1本は持っておきたいアイテムといえそうです。
メッセンジャーバッグ/ショルダーバッグ
メッセンジャーバッグとは斜めがけにするショルダーストラップがついた大きめのバッグのこと。
ちなみにここではショルダーバッグと同じカテゴリにしていますが、この2つは厳密には異なる性質のものです。
元々メッセンジャーバッグは、渋滞の激しい都市部で自転車などを使って配達を行うメッセンジャーが使ったバッグが由来。
そのため激しい動きでも揺れず体に密着するストラップと、開口部が広く中身が見やすい大容量のバッグが特徴です。
一方のショルダーバッグは単に斜めがけするカバンの総称で、一般的には大きなカバンを腰元で使うもの。
しかしファッションの流行などに伴って、ショルダーバッグの使い方がメッセンジャーバッグ寄りになって混同したようです。
今ではどちらの名称で検索しても2つのタイプのバッグがヒットしてしまうので、使い方によってデザインを厳選しましょう。
さて肝心のコーデですが、実はメッセンジャーバッグやショルダーバッグにはほとんど合わないコーデがありません。
まさに万能のメンズバッグと言っていいぐらいの汎用性を誇ります。
ラフスタイルからキレイめスタイルまで幅広くマッチし、レザーやナイロン地など素材を気にする必要もありません。
ハーフパンツにサンダルといったサマーファッションにも、コートなど重めのコーデに合わせても違和感はないでしょう。
唯一注意したいのはカラーリングとポケットの有無などのデザインだけ。
黒やブラウンといった暗めのカラーでシンプルなものを選んでおけば、シーンを問わずに活躍してくれるでしょう。
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ウエストポーチ
ウエストポーチは細めのベルトと容量の小さいバッグ部分が特徴。
ボディバッグとの違いはベルトと平行に開口部が付けられているかどうかで分かります。
元々は名前の通り腰に巻いて使うバッグでしたが、最近ではもっぱらボディバッグのように肩がけで使われることが多いですね。
そしてボディバックのように斜めがけをするとき、バッグを体の前面に持って来るというのが最大の違いでしょう。
ウエストポーチはその使い方から、コーデへの影響が一番大きなバッグです。
アクセントとして取り入れるならトップスと同系色は避け、存在感を演出するといいでしょう。
ただしウエストポーチを使ったコーデはかなり気安い印象になりがちです。
女子ウケを狙うならIラインコーデをベースに、できるだけシックにまとめると好印象になります。
サコッシュ
近年、メンズバッグの中で最も注目を浴びているものといえばサコッシュでしょう。
サコッシュとは別名「ミニショルダー」「ショルダーポーチ」などの呼び名もあるバッグ。
きちっと角のある四角形の形状で片手に持てるほどのミニサイズ、細いショルダーストラップが特徴です。
コーデにおけるポイントは、これまで紹介したどのバッグよりも小物感があるという点。
またカチッとしたシルエットをしているので、他のカバンが合わせにくいサロン系やモード系にもピッタリです。
一方カジュアルやスポーツに合わないかというとそうでもなく、より大人感を出すワンポイントに採用可能。
ただしサイズなどの使い勝手も含めて、ショルダーバッグのように万能かというとそれも違います。
理由は流行し始めてまだファッションとして安定していないためです。
特に女子から見ると、「女子に寄りすぎ」「コーデを意識しすぎた感がある」という意見になることも。
使いどころや見せる相手には注意が必要かもしれません。
バッグのカラー選びで押さえたい2つのコツ
バッグをコーデにそつなく合わせるにはどの色を選べばいいか悩む人も多いでしょう。
しかしどんな種類のバッグであれ、実は色選びはさほど難しくなかったりします。
押さえたいカラー選びのコツはたった2つだけです。
単色系がスタンダード
デイリーユースのバッグの色を選ぶなら、必ず単色のものを選びましょう。
服をベースにして小物にアクセントを利かせるのはセンスの良いコーデの基本ですが、この場合バッグは例外です。
バッグはコーデの中でも見える範囲や存在感が大きいため、ここに柄物やツートンカラーを使うとうるさい印象になります。
バッグの色はボトムスに合わせよう
鞄の色合いに迷ったら、普段履いているボトムスの色に合わせるのがベストです。
ファッション初心者の人は鏡で見たときに目に付きやすいトップスに合わせてしまいがち。ですが、これは大きな間違いです。
ファッションセンスが皆無な人でない限り、人は自然とボトムスを基準にしてトップスを選んでいます。
そのためバッグもボトムスに合わせたほうが全体のまとまりがよく、また使いやすいと感じるでしょう。
とはいえ、もちろん例外もあります。
普段から服を黒・グレー・白といったモノトーンコーデにしている人は、鞄にカラーを取り入れるのが正解。
この場合は普段よく使うシューズやネクタイ、キャップなど他の小物に合わせたカラーを選びましょう。
機能性も無視できないポイント
バッグを含めたトータルコーディネイトをするときに、見た目重視・機能性度外視で選ぶ人もいます。
しかし、これは絶対におすすめできない選び方です。その理由を説明しましょう。
内容量は絶対にチェック
最も重要視したいのがバッグの内容量です。特にネットで買うときには内寸を必ずチェックしましょう。
特によく聞く失敗が「長財布が入らなかった」「ファイルやノートなどを折りたたまなくてはいけない」といったケース。
実用面で不満があると、いくらデザインが気に入っていても使いづらくなりますね。
そして、それと同様に問題なのが「持ち物を入れたらパンパンになってしまった」というケースです。
元から荷物を詰め込むことを前提とした登山用バックパックなどを除き、パンパンに膨らんだバッグはかなり不格好です。
逆に物が入ってなさすぎてベコベコにヘコんだようなバッグも女子にとっては萎えポイント。
トータルコーディネイトを意識するならサイズもしっかり厳選しましょう。
普段から持ち歩くものを床に重ねてサイズを測っておくだけで、どれぐらいの内容量が必要かの目安は分かります。
物を入れたバッグの中に握り拳を入れてピッタリになるぐらいがベストのサイズです。
サイドポケットや内ポケットは意外に重要
「ポケットのないスッキリしたバッグのほうが映える!」とシンプルなデザインを好む人も多いでしょう。
しかし、サイドポケットのないバッグでも内ポケットの有無だけは確かめておくべきです。
振り返ってみるとよく分かるのですが、普段持ち歩くものの中には小さいものがいくつもあるはず。
- スマホ
- 車や家のキー
- 財布やカードケース
こうした小物をポケットに分けて収納できるかどうかでバッグの使い勝手は格段に変わります。
会計のときなどにスッと財布を取り出せず、バッグの中をガサゴソを漁るような真似はあまり見せたくないものです。
特に普段使いをするバッグを選ぶときはチェックしたい項目なのでお忘れなく。
バッグの種類や選び方まとめ
ファッション小物の中でも実用面が重視され、しかもコーデに大きな影響を及ぼすバッグ選びは難しいもの。
しかし腕時計や財布などと違って、ブランド物よりもコーデのバランスが重視されやすいアイテムでもあります。
ポイントさえ押さえれば安くオシャレ感を演出することもでき、モテ男子への道を大きく踏み出せるのがメンズバッグの世界です。
女子に幻滅されないためにも、シーンに応じて2~3本のバッグを使い分けられるぐらいの知識は備えておきたいものですね。