男性とは切っても切れない関係にあるシェービング。毎日「面倒くさい」と言いながら何気なく片付けてはいませんか?
しかし、もしシェービングを少し工夫するだけで男前フェイスが作れるとしたらどうでしょう。
今回は意外と知られていないシェービングの正しいやり方のほか、シェービング後の顔をイケメンに見せるポイントまで紹介します。
最重要ポイントはひげだけじゃない”顔全体の清潔感“です!
シェービングはひげ剃りだけじゃない
多くの人は「シェービング」というと「ひげ剃り」のことだと思われるでしょう。しかしこれは大きな勘違いです。
身だしなみに気を配っている人にとってのシェービングとは、ひげ剃りだけではない顔や体のムダ毛処理のことを指します。
伸びが早いひげとは違って、頬の産毛や眉カットは毎朝しなくても大丈夫です。
しかしこうした細かい部分のシェービングを気をつけているかどうかで、周囲からの反応は大きく変わるでしょう。
シェービングをすると清潔感が違う
「ひげ剃りはともかく、顔剃りでそんなに男前になるか?」と思う人もいるかもしれません。
しかし眉毛がつながっている男性や、もみあげから頬にまでひげや産毛が生え散らかっている人をイケメンと思えるでしょうか?
中にはそういう顔が好きな女性もいるかもしれませんが、いたとしてもごくごく少数派でしょう。
女性の多くは清潔感のある男性に惹かれます。
肌に透明感を出し、スッキリとした小顔効果も得られるシェービングはモテ顔を作るための第一歩といえます。
カミソリには種類がある
当然のことですが、シェービングをするにはカミソリが必要です。
しかしそのカミソリにも様々なバリエーションがあり、何でもいいから剃れればOKというわけではありません。
肌をできるだけ傷つけず、正しいシェービングをするためにもカミソリはしっかり選びましょう。
用途と目的に合わせて選ぶ
カミソリを選ぶときに注目すべき点は2つ。
- どこの毛を剃るのか
- カミソリで何をしたいか
ひげを深剃りしたいというのであれば、重要視すべきは切れ味や肌への密着感でしょう。
また眉毛やひげの形を整えたいなら、細かい部分が処理しやすい使い勝手が大事になります。
複数種類を使い分ければベスト
「これ1本さえあれば何でもできる」というカミソリも無くはありません。
しかしそうしたカミソリを使いこなすには慣れが必要なので、基本的には用途に応じて複数持ちがおすすめです。
最低限、ひげ専用カミソリと眉毛など細かい部分調整用のカミソリは用意しておきたいですね。
ここからはカミソリの種類とそれぞれの特徴、メリット・デメリットについて紹介しましょう。
最も使いやすくコスパも良い『T字(安全)カミソリ』
カミソリとして最も多く使われているのはT字カミソリでしょう。
使いやすく切れ味も十分で、ひげ剃りから顔剃りまで幅広く使えるのが特徴。どこでも売っていてコスパがいいのもポイントです。
安全カミソリ
一般的にT字カミソリといって思い浮かべるのがこのタイプでしょう。厳密にいえばこれは「安全カミソリ」という分類のもの。
刃のサイドにガードがついていて、横滑りしても肌を傷つけにくくなっているので初心者でも安心。
また2~3枚刃や4~6枚刃など、ひげの濃さや剃り味など好みに応じて選べる豊富なラインナップがあります。
T字カミソリ(1枚刃)
T字カミソリというのは本来、このタイプのものを指します。
安全カミソリと同じように替刃を差し込んで使うタイプで使用感はほぼ一緒。しかし使い勝手はかなり変わります。
まず刃の周囲にガードがないので、少し滑ったりひっかかったりしただけでも簡単に肌が切れてしまいます。
一方で力加減や刃の向きなどの微調整が利くので、深剃りや細かい部分の調整などは自由自在。
慣れれば安全カミソリよりも手軽かつキレイな仕上がりになるので、若い人にも愛好家がいるほどです。
T字カミソリのメリット
安全カミソリ・T字カミソリともに最大のメリットは、コスパが良くて使いやすいという点でしょう。
安全カミソリの場合は刃の多い5~6枚刃の有名ブランド品でも1本500円程度。
1枚刃のものに至っては両刃、つまり1枚で2回使えるのに1枚100円程度で売られています。
本体を持って上下に滑らせるだけで直感的に剃れるので、技術が要らないというのも大きいでしょう。
毎日使うものなので使いやすさはかなり重要。忙しい朝の時短にも繋がります。
T字カミソリのデメリット
1枚刃の場合はこれに当たらないものの、T字カミソリは細かい剃り分けが苦手です。
鏡を見ながら使っても刃の当たっている部分がどこなのか分かりづらいので、ひげの形を整えたりするのには向きません。
また、切り傷を防ぐために刃にガードがついているものなどは一度で深剃りがしにくいのもデメリット。
ひげの濃い人の場合は何度も同じ場所に刃を当てることになるので、肌が荒れる危険性があります。
T字カミソリの選び方
1枚刃の選び方は完全に好みによるためここでは割愛して、安全カミソリの選び方を紹介しましょう。
基本的に安全カミソリを選ぶ場合は刃の枚数に注目してください。
ひげの濃い人は4~6枚刃など刃の枚数が多いものを、ひげの薄い人は刃の枚数が少ないものを選ぶのが良いでしょう。
また肌が弱い人は、1度でしっかりと深剃りできる電動式のものがおすすめです。
ブランドによっては替刃にスムージングジェルが塗布されている商品もありますが、これは当てにならないので無視してOK。
T字カミソリを使う場合は、シェービング前にフォームやジェルを使うウェットシェービングが基本です。
実は肌の弱い人にもおすすめ『電気シェーバー』
男性が使うカミソリの中で、T字カミソリに次いで使用者が多いのが電気シェーバーです。
「なんとなくおじさん臭い」
「プロが使っているところを見たことがない」
という風潮から避けられがちですが、実は電気シェーバーは非常に優秀なカミソリです。
様々なタイプがあるので、ここではその種類と全体的なメリット・デメリットについて紹介します。
往復式
持ち手に対して刃が垂直についていて、ガードの内部で刃を微細振動させることでひげを剃るタイプのものを往復式といいます。
T字カミソリと同じような動作で使える上、刃を当てたところが分かりやすいので剃り残しが少ないのが特徴です。
回転式
肌に当てる部分が円になっていて、ガード内部で刃が回転することでひげを剃るのが回転式シェーバーです。
一見どう使うのか分かりにくいですが、大雑把に剃りたい部分に押し付けて円を描くようにして使うだけ。
初見では感覚がつかみにくいものの使い慣れると一度に剃れる範囲も広く、ひげ剃りにかかる時間が短くて済むようになります。
直刃(フェイスシェーバーなど)
少しジャンルが異なりますが、本体の先端部に短い刃がついている電気シェーバーもあります。画像を見ての通り、こちらはひげ剃りというよりも細かい部分の産毛や眉・髪の生え際周辺のシェービングに使うもの。
使用用途から「フェイスシェーバー」「ボディシェーバー」「レディースシェーバー」などとも呼ばれます。
電気シェーバーのメリット
往復式や回転式シェーバーの大きなメリットは手動で使う他のカミソリに比べて、肌への負担が非常に小さいことです。
肌が弱い人やすぐにカミソリ負けをしてしまうという人は、電気シェーバーを使うといいでしょう。
またひげ剃りの時間が大幅に時短できるというのも重要なポイント。
電気シェーバーは他のカミソリと違い、肌に何もつけずにシェービングするドライシェービングに対応しています。
後述しますが肌を傷つけずに深剃りをするとなると、ひげを蒸らしたりフォームを使ったりとどうしても時間がかかるもの。
これらの手間を掛けずに朝起きたらすぐに使えるというのはいいですね。
また機種によってはフォームを使った上から剃れるウェットシェービングに対応しているものもあるので、好みで選べます。
電気シェーバーのデメリット
電気シェーバーのメリットは非常に大きいですが、その分デメリットも多くなります。
最大のデメリットは深剃りがしにくいということでしょう。電気シェーバーは構造上、直接肌に刃を当てられないためです。
技術の進歩によってかなりマシにはなりましたが、ひげ剃り後の肌が青く残らないかという点でこのミクロの差は致命的です。
元からひげが薄く、適当に剃ってもそんなに青く残らないという人ならいいですが、ひげが濃い人にはおすすめできません。
そして細かい部分のシェービングができないのもデメリットの1つ。
ひげ剃りや頬剃りなど広範囲のシェービングは楽ですが、もみあげや眉周辺にはまったくと言っていいほど使えません。
次に価格面のデメリット。電気シェーバーは基本的に高いのが難点です。
目安にしたい本体価格は4,000円から。剃り味の良さや機能面を考えるとこれ以上安いものは買えません。
さらにメンテナンスに手が掛からず、ウェットシェービングもできるモデルを買おうとするなら1万円は覚悟したいところ。
そして本体価格はもちろんのこと、替刃は安いものでも1本1,500円~。場合によっては5,000円ほどする機種もあります。
交換時期は機種によって異なりますが、長期間のコスパで考えても他のカミソリに勝つことはないでしょう。
電気シェーバーの選び方
主に電気シェーバーは肌の弱い人や朝が忙しく、手早くひげ剃りを済ませたい人におすすめです。
電気シェーバーの選び方は人によって優先すべき点が違います。
- 本体価格の安さ
- メンテナンスにかかる手間
- ウェットシェービングに対応しているか
以上の3点から、自分が優先したい順番で商品を絞り込んでいくといいでしょう。
「往復式はダメ」「回転式は剃れない」などと評価を耳にするかもしれませんが、これはほぼ好みの問題。
切れ味に差が出るのは、タイプではなくモデル(機種)の性能によるものです。
性能・機能面で目星をつけたら家電量販店に足を運び、実際の触り心地を確かめてから買うのが無難です。
細かい部分を整えたいなら『直刃カミソリ』
カミソリの中で最も歴史の古い直刃カミソリ。持ち手の軸と刃が一直線になっているタイプです。
理容師が使っているものと考えると思い浮かべやすいのではないでしょうか。
直刃カミソリのメリット
直刃カミソリは様々なカミソリの中でも最も高い切れ味を誇ります。
人によっては毛の流れに逆らわずに剃る順剃りをするだけで、ひげの青さが残らないくらいまでの深剃りができるほど。
そしてもう1つのメリットが、ひげだけじゃない細かい部分のシェービングもできることです。
眉カットやひげの形を整えるなどの作業は直刃カミソリの独擅場といってもいいぐらいでしょう。
直刃カミソリのデメリット
直刃カミソリの大きなデメリットは2つあります。
- 使いこなすには慣れが必要
- 価格が高い
やはり焦点となるのは使いこなすことの難しさでしょう。
プロのシェービング動画のようにスルッと刃を滑らせるのはかなり難しく、多くの人がはじめのうちは顔を傷だらけにします。
横滑りしてしまったときだけではなく、硬いひげに引っかかって少し力を入れただけで肌が切れたなんてのは日常茶飯事。
人によっては1年使い続けても生傷が絶えないというほど扱いが難しい道具です。
また使い捨てのものもありますが、一般的に思い浮かべるようないわゆる「日本剃刀」はやはり高めです。
目安としてはおおよそ5,000円以上。当然上を見るとキリがなく、上等なものなら数万円は下りません。
ただし完全なるプロ用でなければ使い捨てのものや交換式の刃のものもありますし、むしろこちらが主流です。
この場合は1本200円程度で購入できる上、研ぎなどのメンテナンスも不要となっています。
直刃カミソリの選び方
正直なところ、プロの理容師のようにひげ剃りまで直刃カミソリでやるのは初心者にはおすすめできません。
シェービング初心者が直刃カミソリを使うなら眉カットや顔剃りなどに留めるのがベスト。
そういう意味では「フェイスシェーバー」「眉剃り用カミソリ」と呼ばれる安価なもので良いでしょう。
こうしたタイプには、刃にガードがついていて肌を傷つけにくくなっているものがあります。
はじめはそれで感覚を掴んでおいて、切れ味に不満を感じてきた段階で次のステップに進むのが理想です。
とはいえ、先に言ったようにプロ並みの技術を身に着けなければひげ剃りに使用するのは危険。
どうしても使いたいという場合は覚悟をしておきましょう。
正しいシェービングのやり方
では、今回紹介したカミソリを使ったシェービングの具体的な方法・やり方を紹介します。
電気シェーバーを使ったひげ剃りの手順・ポイント
電気シェーバーを使う場合には何も難しい手順やコツは必要ありません。
ただ電源を入れ、シェービングしたい部分に当てて動かすだけでOK。
このとき往復式は刃を上下に動かすのに対して、回転式の場合は小さな弧を描くように使うのがポイントです。
大きな違いはありませんが、ウェットシェービングの場合はこまめに刃を流水で洗い流しながら使いましょう。
T字カミソリを使ったひげ剃りの手順・ポイント
- シェービング前に洗顔をして汚れを落とす
- シェービングジェルやフォームを塗る
- 毛の生えている方向に沿って「順剃り」する
- 剃るときは必ず添え手をして肌を引っ張る
- カミソリは強く肌に当てすぎない
- 順剃りの後、毛の生えている方向の逆斜め向きに「逆剃り」する
- シェービング後は保湿ローションやクリームでアフターケア
手順には含まれていませんが、カミソリを持っていない方の手で「添え手」をするのがポイントとして紹介されています。
顔には凹凸があるので、この添え手をすることで表面を平らにして、カミソリのひっかかりをなくしています。
するのとしないのでは大きな差が出るので、シェービングの際は必ず行いましょう。
またシェービングを行っていると剃った毛がカミソリに詰まるので、こまめに洗い流すのもポイント。
シェービングジェルやフォームが少なくなったら上塗りするのを意識するとカミソリ負けを防げます。
直刃カミソリを使った顔そりの手順・ポイント
動画は女性がモデルとなっていますが、男性でもシェービングの方法は同じ。
シェービングは額から順番に行っていくとありますが、剃るパーツの順序は好きにして構いません。
ただいくつかパーツごとにポイントがあるので、これをしっかりチェックしておきましょう。
まず、シェービング前にジェルやクリームを顔全体に塗ること。
顔剃りの場合は髪や眉の生え際が分かるように、透明なジェルを使うのがおすすめです。
そして顔剃りでは、顔の外側から内側へ剃るのが基本です。
内側から外側へ向けていくとカミソリで生え際が隠れてしまい、思わぬ部分まで剃ってしまうことがあるので注意しましょう。
小鼻など凹凸のある部分はきちんと添え手で鼻を倒しながら、丸みに沿って剃るのがポイントです。
もみあげやフェイスラインはきちんと耳を引っ張り上げながら行うこと。
特に男性はフェイスラインの毛が濃いので、シェービング後のチェックも欠かさないようにしましょう。
シェービングで男前フェイスを作ろう
シェービングをすると肌に透明感が出て、清潔感を演出できます。
しかし一歩間違えるとカミソリ負けなどを起こしてしまい逆に清潔感が失われることも。
そんな状態にならないよう、男前を作るシェービングの重要ポイントを最後にお伝えしましょう。
メンズシェービングで逆剃りは必須!
シェービングで「深剃りをするな」「逆剃りは肌を痛める」と言われることがあります。
しかし剃り跡が青く見える顔ほどモテない顔はありません。男前に仕上げるなら深剃り・逆剃りは必須といっていいでしょう。
深剃りや逆剃りで肌を痛めてしまう、いわゆるカミソリ負けをするという場合は次の項目を見直しましょう。
- シェービング前にしっかり顔を蒸らしていない
- シェービングジェルやフォームを使っていない
- シェービング時に添え手をしていない
- カミソリの刃が古くなっている
- カミソリを強く肌に当てすぎている
- シェービング後にアフターケアをしていない
どれか思い当たるところはありませんか?1つでも思い当たれば、それがカミソリ負けの原因です。
特に深剃りをしようとしてカミソリの刃を強く当てすぎている人は多いはず。
まともなカミソリを使っていれば「逆剃り=深剃り」になるものです。
そうでない場合はカミソリの刃が古いか、使い捨てなど品質の悪さを疑いましょう。
男前に仕上げるポイントはアフターケア
「朝は忙しくてひげを剃るだけで精一杯」
「ひげを剃っても肌が荒れていないので自分は大丈夫」
などの理由で、シェービング後のスキンケアをしていない人もいるでしょう。
しかし、清潔感のある肌を演出するのにアフターケアは欠かせない手順です。絶対に怠ってはいけません。
どんなカミソリを使っていても、シェービング後の肌には目に見えないほど細かい傷がついているものです。
シェービングをした後、そのまま放置していると敏感肌の人でなくとも肌に赤みが出るなど汚い肌になってしまいます。
逆にきちんとした手順を踏んでシェービングをすれば、敏感肌の人でも安心して深剃りができます。
一度でいいので、時間をかけてでもアフターケアを含めた正しいシェービングをしてみてください。
深剃りをしてもカミソリ負けせず、スッキリとした顔を見ればシェービングが面倒だとは言えなくなるでしょう。
シェービングは清潔感を演出するだけではなく、小顔効果まで狙えるメンズ美容の必須科目。
これを機にもう一度、自分のシェービングを見直してみてはいかがでしょう。