肌の乾燥や毛穴の黒ずみ・ひげの処理など肌の悩みは数あれど、その中でも特に深刻なのがニキビです。
10代~20代はもちろん、最近では30~40代になってできる大人ニキビに悩む人は多いとのこと。
今回はそんなニキビに有効な洗顔料の選び方や正しい洗顔方法など、今すぐにできるニキビ対策を紹介します。
逆にニキビを増やす!?NG洗顔について
「毎日しっかり洗顔しているのになぜニキビができるのか?」
「一度治っても何度も何度も繰り返していい加減うんざりしている」
そんな悩みを持つ人も多いでしょうが、何度もニキビをぶり返す人は洗顔方法が間違っているかもしれません。
実は顔を洗う時にはただ洗顔料を使えばいいというわけではありません。
間違った洗顔は逆に肌を痛め、ニキビができる原因を作っていることさえあるんです。
何度もニキビがぶり返すという人は、これから紹介する間違った洗顔方法に心当たりがないかチェックしてみてください。
一日に何度も洗顔をする
肌は洗えば洗うだけキレイになるというのは大きな間違いです。
もしあなたが1日に3回以上洗顔をしているなら、今すぐに洗顔回数を減らしましょう。
洗顔料を使って顔を洗う回数は、朝起きたときと夜寝る前の1日2回程度がおすすめ。
外出したり、汗をかいたりしていない場合は1日1回でもいいぐらいです。
どれだけ肌に優しいといわれている洗顔料でも、使いすぎると肌に必要な皮脂まで剥がしてしまいます。
皮脂が足りなくなった肌は乾燥気味になり、余計な皮脂の分泌を繰り返すためこれがニキビの原因になることも。
それ以外でどうしても不快感があって洗顔したいという場合は、ぬるま湯で軽く顔を流すぐらいにしておきましょう。
肌をゴシゴシとこする
洗顔の際、肌を強くゴシゴシとこすっている人はいませんか?
確かに肌をこすって洗うと、古い角質や皮脂までしっかり取れる気がして気持ちがいいもの。しかしこれもNGです。
洗顔する際は泡やジェルを使って肌を撫でるぐらいにするのがベスト。
強くこすると肌に細かい傷がついたり、毛穴が開いて汚れや雑菌が入り込む隙間を作ってしまいます。
もちろん、洗顔後の顔を拭くときにタオルでゴシゴシとこするのもNG。これはやってしまいがちなので気をつけてください。
刺激の強いものを使っている
特別な理由がない限り、洗浄力の高すぎるものやスクラブ入りの洗顔料を使うのは避けましょう。
特にスクラブ入りの洗顔料を好んで使っている人は要注意。
洗顔したあとのさっぱりした感じが好きという人もいるでしょうが、それは肌のバリアが完全に剥がれ落ちてしまっている状態です。
本来、顔を洗ったあとはさっぱりしながらも肌にしっとりと潤いがある状態でなくてはいけません。
洗顔後のスキンケアができていない
確かに洗顔はニキビを防ぐのに有効です。しかしそれ以上に大事なのが洗顔後のスキンケア。
洗顔後の肌はほぼ無防備な状態になっています。これを保護するために化粧水や保湿クリームは必ず使いましょう。
また普段は意識しないでしょうが、顔に付着する枕やタオルには雑菌がいっぱいです。
せっかく洗顔をしても、これらの雑菌がすぐに毛穴に入り込んでしまうようでは洗顔の意味もなくなってしまいます。
スキンケアと合わせて、顔に触れることの多いアイテムは清潔にしておきましょう。
ニキビ予防の基本は洗顔にあり
ニキビを防ぐために日々の洗顔はかなり重要です。正しい洗顔方法を知ってニキビ顔から卒業しましょう。
肌を傷めない正しい洗顔方法
- 水で顔を濡らしつつ汚れやホコリを落としておく
- 洗顔料を手に取り、よく泡立てる
- おでこや鼻など皮脂の多いTゾーンから泡を乗せる
- 続いて頬や顎などのUゾーンに泡を乗せる
- 顔全体を泡で軽く撫でるようにしながら洗顔する
- 皮脂汚れが気になるところは円を描いてマッサージするように洗う
- 水かぬるま湯でしっかり泡を落とす
- 清潔なタオルでこすらずに顔の水分を拭き取る
注目したいポイントは、とにかく顔をこすらないこと。そしてしっかり泡を立てて泡で洗うという点です。
この優しい洗い方でも毛穴の汚れや余分な皮脂はきっちりとオフできるので大丈夫。
普段の洗顔方法と違っているなと感じた人は一度試してみましょう。
洗顔後も肌がしっとりとしていて、突っ張る感じがないのが理想です。
洗顔後のアフターケアも忘れずに
そして忘れてはならないのが洗顔後のアフターケアです。
正しい方法で洗顔しても、洗顔後の肌が敏感な状態であることに変わりはありません。
せっかくキレイになった肌を守るためにもアフターケアはしっかりと。
化粧水・美容液・乳液・クリームなどは肌質に合わせて選びましょう。
思春期ニキビと大人ニキビの違い
思春期ニキビと大人ニキビ、この2つはできる年齢が違うというだけではありません。
ニキビができる原因も違えば対策も変わってくるため、しっかりと理解しておきましょう。
思春期ニキビとは?その原因と対策
思春期ニキビとは、10代~20代前半頃にできやすいニキビです。
その原因は第二次性徴期の心身の変化に伴ってホルモンバランスが崩れ、皮脂が過剰に分泌されてしまうことにあります。
普段の生活や心がけで防ぐのは非常に困難なので、できるのは仕方がないと諦めてしっかり対策を取るのが大切です。
まずは洗顔とスキンケアをしっかり行うこと。そして何よりもできてしまったニキビを触ったり潰したりしないこと。
特に肌のターンオーバーの激しい思春期にニキビを潰すと、潰した部分に肌が形成されクレーター状のニキビ痕ができることも。
一度凸凹になってしまった肌はなかなか治らず、本格治療をしなければ一生そのままになってしまいます。
将来後悔しないためにもしっかりケアをしましょう。
大人ニキビとは?その原因と対策
思春期ニキビのように第二次性徴期のホルモンバランスの崩れではなく、それ以外の原因によってできるものが大人ニキビです。
20代後半以降にできるニキビを大人ニキビと呼んではいるものの、上記の理由から10代前半でもできることがあります。
大人ニキビができる原因は1つとは限らず、様々な要因が重なって引き起こされます。
- 脂分の多い食生活による皮脂の過剰分泌
- 不摂生に伴うターンオーバーの乱れ
- ストレスによる肌環境の悪化
原因によって対策も異なるため、大人ニキビができた原因に対応した根本的な改善が必要です。
ニキビのタイプに合わせて洗顔料を変えよう
上記のように思春期ニキビと大人ニキビではそもそもニキビのできる原因が異なります。
また年齢によって肌の皮脂量なども変わるため、大人ニキビを治すために思春期ニキビ対策をすると逆に症状を悪化させることも。
ニキビ対策をメインとして洗顔料を選ぶならば、ニキビの種類によって使う洗顔料を変えましょう。
ニキビタイプ別洗顔料の選び方
ここではニキビのタイプ別におすすめの洗顔料を紹介します。
ニキビができやすいという人は普段の洗顔料とは別にニキビ用の洗顔料を持っておくのもいいでしょう。
思春期ニキビにおすすめの洗顔料
思春期ニキビの根本的な原因は皮脂や汗の過剰分泌ですが、それに合わせると洗浄力が強すぎて肌を傷める可能性があります。
それよりはニキビの原因菌であるアクネ菌や、毛穴が詰まってしまうコメドを防ぐ効果がある洗顔料を選びましょう。
殺菌効果が高いものとして、
- ミコナゾール硝酸塩
- シメン-5-オール(イソプロピルメチルフェノール)
- サリチル酸
が含まれているものがおすすめです。
またすでにできてしまったニキビの症状を緩和させる抗炎症効果にも注目。
- グリチルリチン酸ジカリウム
- トラネキサム酸
- アスタキサンチン
- アラントイン
などが含まれているものを選ぶのがポイントです。
こうした成分のほかに「コメドジェニックテスト済み」と書かれているものならニキビ対策に期待ができます。
大人ニキビにおすすめの洗顔料
大人ニキビは若い人にもできる上にニキビができる原因も様々。
そのためひとくくりにおすすめの洗顔料というのは紹介しづらいものです。
しかしそれでは何の解決にもならないので、ここでは20代以降の男性におすすめのニキビ対策用洗顔料を紹介しましょう。
男性に限らず、肌は年齢を重ねるにつれて水分量や皮脂の量が減っていく傾向にあります。
そのため、洗浄力の高すぎる洗顔料はニキビ用洗顔料として売られていてもおすすめできません。
大人ニキビは毛穴の中に皮脂や古い角質が詰まった状態のものです。
この皮脂などをできるだけスムーズに排出できるようにするのが重要といえます。
そこで肌を柔らかくする成分として、殺菌効果もあるサリチル酸や美容効果のあるステアリン酸に注目したいところ。
特にステアリン酸には余分な皮脂を落とさず、汚れを吸着する効果もあるので大人ニキビ対策にはピッタリです。
洗顔だけでは防げない!ニキビができる5つの原因
これまでニキビ対策として洗顔の重要性や洗顔料の選び方を紹介しました。
洗顔はニキビ対策の中でもかなりコアな部分なので、しっかり実践することをおすすめします。
その上でさらにしっかりしたニキビ対策がしたいなら、ニキビができる根本的な原因を取り除くのも大事でしょう。
ここではニキビにつながる様々な問題を取り上げました。
特に大人ニキビはこれらの要因が重なってできるものなので、心当たりのある人はしっかり改善しましょう。
栄養の偏り
最も心がけたいのが食生活や摂取する栄養の偏りです。
特に脂肪分や糖分の多い食事ばかり好んでいる人は要注意。
肉食が多い人でも調理に使う油を減らしたり、抗酸化作用があり油分が吸収されにくいオリーブオイルに変えるなどで工夫できます。
甘いものが食べたいときも砂糖を使用したスイーツではなく、ビタミンなどが豊富に含まれるフルーツを中心に摂れば肌質も改善。
そのほか肌に良いとされる栄養素をバランス良く摂取するのが大切です。
- ビタミンB2・B6:肌のターンオーバーを促進する
- ビタミンC:過剰な皮脂の分泌を抑え、抗酸化作用を高める
- ビタミンA:皮膚の角質化を防ぐ
睡眠不足
昔から「睡眠不足は女の敵」などと言われてきましたが、これは男性にとっても例外ではありません。
睡眠不足になるとホルモンバランスや自律神経が乱れ、皮脂の過剰分泌などを引き起こす原因となります。
また同じように夜ふかしも避けたいところ。
現実時間と体内時間の狂いは、肌だけでなく全身のあらゆる動きに悪影響を及ぼすそう。
難しいかもしれませんが眠たくなくても日が変わる前には横になること、睡眠時間を7~8時間確保することを心がけましょう。
運動不足
意外に見落とされがちなのが運動不足です。ニキビと運動には一見関係がなさそうに見えますが、実は大いに関係あり。
適度な運動は体の外に老廃物を排出するのに有効です。汗をかくのはもちろん、血行を促進して内臓の動きを活発にします。
ダイエットや健康のためにだけではなく、肌のためにもしっかりと体を動かすようにしましょう。
ストレス
現代人には周知の事実と思いますが、ストレスは肌環境を悪くする大きな要因の1つです。
ストレスを感じることによって起こされる悪影響は限りなく、自律神経・ホルモンバランスの乱れや皮脂の過剰分泌など様々。
とはいえ、仕事や学業などでストレスを感じるなというのは難しい面もあるでしょう。
その分、趣味に没頭するなどストレスを解消する時間を作り、少しでもストレスを溜め込まないように工夫するのが大事です。
日頃の習慣
ざっくり日頃の習慣としましたが、実は日常的に肌にダメージを与えてしまうモノ・コトというのはいくつもあります。
例えば男性に多いのが顔を触ってしまう癖です。頬杖をつく、ひげを撫でるなどの癖がついている人はいませんか?
手はいろんなものに接触するため、体の中でも特に雑菌が付着しやすい箇所です。
それを無造作に顔になすりつけているのですから、ニキビができやすいのも仕方がないというものでしょう。
また普段使っているタオルや枕カバーをそのままにしている男性も多いのではないでしょうか。
水分を含みやすく、顔などに使うものに関してはできるだけ清潔にしておくのが重要。
洗面所のタオルに関しては毎日交換すること、枕カバーもできれば1週間に1度は替えるようにしましょう。
ニキビを本気で治したいなら病院へ
誰にでもできるしそのうち治るものだからと軽視されていますが、ニキビはれっきとした皮膚病です。
「洗顔もスキンケアもしっかりしているけどニキビができる」
「ニキビを今すぐに治したい!」
「ニキビが大量にできてしまって手の施しようがない」
そういった人は迷わず病院に行くのをおすすめします。
はっきり言ってしまえば、洗顔はあくまでニキビの予防に過ぎません。
できてしまったニキビを治したいなら、症状の重い・軽いに関わらず病院に行くのが一番です。
ニキビの治療は皮膚科へ
簡単にニキビと言っていますが、ニキビは尋常性ざ瘡という皮膚病の1種です。
病院でもきちんとした診察が受けられますし、当然保険医療に含まれるのでさほどお金もかかりません。
また皮膚科では思春期ニキビや大人ニキビなどの種類、ニキビ症状の重さに応じて適切な処方が受けられます。
気になる診察料金は薬の処方を含めても1回当たり1,000円~3,000円になることがほとんど。
それでニキビ痕を残さずキレイに治せるのですから、時間を取ってでも病院に通う価値はあるでしょう。
ただし例外として、すでに顔が凸凹になっているほどのひどい症状の場合は、別の治療法が提示されることもあります。
ビタミン注射やレーザー治療などニキビ痕を治すような治療になると、ある程度キレイになるまでに数十万円の料金がかかることも。
その場合は費用と効果を踏まえて、治療するかどうかしっかり考えたほうがいいかもしれません。
また、あってはならないことですがニキビ痕のコンプレックスを利用して高額治療を勧めてくるクリニックもあります。
怪しいと思ったらセカンドオピニオンを採用するなどして、軽々に契約をしないように注意しましょう。
ニキビを治せば人生が変わる
話している相手の顔がニキビだらけだったらどう思いますか?
それが同性であれ異性であれ、友人・家族・恋人など関係性を問わず「痛々しいな」と思ってしまうことでしょう。
多少の肌荒れ程度であればあまり気にならないかもしれませんが、赤みがはっきり出るようなニキビはかなり目立つもの。
コンシーラーなどのメイクで隠すにも限度があるため、扱いに困るのがニキビです。
たかがニキビ、されどニキビ。大げさではなく、ニキビのあるなしは人との関係に大きな影響を及ぼします。
まずは普段使っている洗顔料や洗顔方法を見直すことからニキビ対策を始めていきましょう。