肌の表面に大量の皮脂が浮き出てきたり、ボツボツとした黒ずみが出てきたりといった症状にお悩みの方も多いのではないでしょうか。体質的な問題もありますが、毛穴の開きによって肌トラブルが発生している可能性もあります。
今回の記事では、なぜ毛穴の開きは起こるのか主な原因を解説するとともに、毛穴の開きに有効な対策もあわせて詳しく解説しましょう。
毛穴の開きとは
私たちの皮膚には無数の毛穴があり、そこから体毛が生えています。健康的な肌は毛穴が目立ちにくく、なめらかできめの細かいのが特徴です。しかし、毛穴が開いた状態になると、肌の表面にブツブツと吹き出物や黒ずみのようなものが現れるようになります。
これは開いた毛穴に古い角質や皮脂が詰まることによって起こるケースが多く、主に皮脂が多く分泌される鼻やTゾーンの周辺などに発生しやすいのが特徴です。たとえば、鼻の周辺にブツブツができた状態を「いちご鼻」とよぶこともありますが、これも毛穴の開きによって起こる典型的な症状といえます。
毛穴の開きが起こる主な原因
毛穴の開きはさまざまな原因によって発生しますが、代表的な原因にはどのようなものがあるのでしょうか。今回は毛穴の開きが起こる主な6つの原因を紹介します。
加齢
まずは加齢によるものです。人間の肌は幼少期から徐々に水分量が減っていき、年齢を重ねるとともに肌のハリが失われていきます。肌の水分量が減っていくと、表面がゴワゴワとした肌質に変化し、肌のキメが荒くなってしまいます。肌が老化するスピードは人によっても差があるため、すべての人に毛穴の開きが見られるとは限りませんが、肌トラブルは加齢を原因としたものが少なくありません。
ストレス
肌質は生活習慣に大きく影響されることもわかっています。特に、毎日のように残業が続いていたり、子育てや家事で睡眠不足が続いていたりするとストレスが溜まり、肌荒れが起こることも。一時的に肌のハリが失われることで毛穴が開きやすくなるのです。
食生活
毛穴には皮脂を分泌する皮脂腺とよばれるものがあります。油脂分が多い揚げ物やスナック菓子、チョコレートなどを日常的に摂取していると、皮膚から分泌される皮脂の量も多くなってしまいます。これにより毛穴が開き、大量の皮脂が詰まって肌トラブルを起こしやすくなるのです。ちなみに、若年層に多いニキビも皮脂量の分泌が増えることで発生します。
誤ったスキンケア
毛穴の開きによって生じた肌トラブルを改善しようと、念入りに洗顔やスキンケアをする方も多いですが、誤った方法を用いることで肌質がさらに悪化し逆効果となることがあります。ありがちなケースとしては、強い力で肌を擦ってしまうこと。肌に摩擦が加わるとダメージが蓄積し、肌荒れが起こりやすくなり毛穴が開いてくることもあるのです。
紫外線
摩擦とあわせて肌への物理的なダメージとして典型的なのが紫外線です。肌が紫外線の影響を受けると、皮下組織が破壊され肌が乾燥しやすくなります。必要以上に肌が乾燥すると、体内ではこれ以上の乾燥を抑えるために皮脂を過剰に分泌し、バリア機能を働かせようとします。その結果、毛穴が開き黒ずみが目立つこともあるのです。
肌質
加齢や生活習慣といった後天的な原因以外にも、乾燥肌や脂性肌といった先天的な肌質の違いによっても毛穴の開きが起こる場合があります。
毛穴の開きに有効な対策
さまざまな肌トラブルの原因にもなる毛穴の開きですが、少しでも抑えるためにはどのような対策が有効なのでしょうか。日常生活で特に注意しておきたい3つのポイントを紹介します。
ストレスをためない
まずはストレスをためないように心がけることです。慢性的にストレスを抱えていると、睡眠不足や不眠に陥りやすく、肌荒れの直接的な原因になることも少なくありません。そこで、十分な睡眠時間を確保できるよう仕事の進め方を工夫したり、ときには周囲の人に頼ることも大切です。1人で抱え込むのではなく、無理をせず第三者の力を借りることも意識してみましょう。
油脂分が多い食品を避ける
食生活で注意しておきたいポイントとしては、油脂分が多い食品はできるだけ避けることです。油っこい食事はニキビや吹き出物が出やすくなるほか、ビタミン不足にも陥りやすく肌荒れにつながることも少なくありません。野菜や乳製品、果物なども摂取しながら、バランスの良い食生活を心がけましょう。
正しい洗顔とスキンケア
洗顔やスキンケアの正しい方法を身につけておくことも重要です。上記でも紹介したとおり、肌を強く擦ると摩擦によってダメージを与えてしまいます。洗顔フォームを泡立てて、たっぷりの泡で肌を包み込むようにして顔を洗うことが重要です。指で顔を擦るのではなく、泡に皮脂や汚れを吸着させるようなイメージで洗顔をしてみましょう。
それでも改善されない場合は美容皮膚科を受診しよう
毛穴が開き、そこに皮脂や汚れが入り込んでしまうとニキビや吹き出物、肌の炎症などが起こり、重症化するケースも少なくありません。このような肌トラブルは市販の薬で治療することが難しかったり、本人の手に負えなかったりするほど重症化するリスクもあります。
生活習慣を改善しても肌トラブルが起こってしまうと悩んでいる方は、まずは美容皮膚科を受診し専門医に診てもらうことがおすすめです。