スーツとワイシャツは働く男の戦闘服、といわれることがあります。
ワイシャツはビジネスはもちろん、フォーマルにもカジュアルにも使える万能なアイテムです。
もちろんどのような場面で使うかによって選ぶ必要があり、種類や着こなし方を心得ておかなければいけません。
ワイシャツの選び方やサイズの測り方などをチェックしましょう。型崩れしないようなお手入れの方法もご紹介します。
ワイシャツの種類をチェック
ワイシャツの種類は主に「襟(カラー)」によって分けられます。
襟の形や開き方・高さなど様々な種類があり、それぞれに適した服装や状況があります。
また袖口(カフス)の形状にも種類があります。
レギュラーカラー
最も一般的な襟で、どのような場面でも着ることができる便利なシャツです。
ワイシャツの種類に困ったときにはレギュラーカラーのシャツを選んでおけば問題ありません。
着こなし方や小物の合わせ方もしっかりと考えて着ることができる応用力の幅が広いシャツだといえます。
ワイドカラー
レギュラーカラーよりも襟の先端が左右に開いているのがワイドカラーシャツです。
開き方によってセミワイド・ワイド・ホリゾンタルと名称が変わります。
セミワイドやワイドはイギリス風、ホリゾンタルはイタリアで人気のタイプです。
ロングカラー・ショートカラー
襟の先端(ポイント)の長さがレギュラーよりも長いロングカラーと短いショートカラーがあります。
ロングカラーはドレスシャツとして、ショートカラーはカジュアルやレジャーなどリラックスできるときに最適です。
クレリックシャツ
襟・袖だけ異なる色になっているのがクレリックシャツです。
色が切り替えられているため「カラーディファレントシャツ」とも呼ばれます。
クラシックなイメージを持つシャツですが、色の組み合わせによって印象が大きく変わります。
ボタンダウンシャツ
襟の先端にボタンが付いているタイプで、ノータイのときにも襟がきれいに立ち上がって見えるのが特徴です。
カジュアルとしても、ネクタイを締めてドレスシャツとしても使用できる便利なシャツです。
ドゥエボットーニ
イタリア語で「2つの(Due)ボタン(Bottoni)」を意味するシャツで、最も上のボタンが2個になっているのが特徴です。
基本的にノータイで使い、第1ボタンを開けてカジュアルにも着こなせます。
最近ではネクタイを締めて着ることもあり、非常におしゃれです。
ウィングカラーシャツ
タキシードなどフォーマルなコーディネートでは必須のアイテムだといえるのがウィングカラーシャツです。
蝶ネクタイや幅広のアスコットタイと合わせるのが基本です。
カフスの種類
ワイシャツはカフスにも様々な種類があり、大きく分けてボタンで止めるタイプとカフスボタンで止めるタイプがあります。
また、カフスのボタンが1つあるシングルカフスと2つあるダブルカフスでも印象が変わります。
袖口の調節が可能なアジャスタブルカフスやボタンとカフスボタンのどちらでも止められるコンバーチブルカフスもあります。
カフスの形は角が丸みを帯びたラウンドカフスと角がシャープに切り落とされているカッタウェイカフスが一般的です。
ワイシャツは場面に合わせて選ぼう
ワイシャツはビジネスのときだけでなく、場面に合わせて選ぶ必要があります。
どのような場面でワイシャツを着るのか、そしてどのような種類のシャツが合うのかを見ていきましょう。
ビジネスでビシッと決めたいとき
ビジネスで決めたいときにはレギュラーカラーのシャツが無難です。
オシャレに気を使っていることをアピールしたい場合はワイドやホリゾンタル、クレリックシャツを取り入れてはどうでしょうか。
ノータイでややカジュアルに着たいとき
クールビズやノータイデーなど、ややカジュアルめで崩しすぎずに着たい場合はボタンダウンが定番アイテムです。
そのほかにもクレリックシャツや襟の先端部分だけ色の違うマイターカラーもおすすめです。
ドゥエボットーニならボタンを外してアフター5にオシャレに着こなすこともできるので便利です。
プライベートのシャツスタイルで着たいとき
リラックスしたいプライベートならショートカラーやボタンダウンを着ておけば問題ありません。
また、イタリアンカラーと呼ばれるシャツは男の色気を出すことができるので、着るだけでオシャレ上級者に見えます。
フォーマルで着たいとき
フォーマルシーンではウィングカラーシャツ一択だといえるでしょう。
結婚式などでタキシードではなくブラックスーツを着る場合はレギュラーカラーが無難です。
ワイシャツのサイズの測り方をチェック
ワイシャツを購入する際は自分の体のサイズに合わせたものを購入しましょう。
サイズが合っていないシャツでは着心地が悪くなるだけでなく見た目も不格好になります。
動きにくくなることもあり、非常にストレスがたまります。ワイシャツのサイズの測り方をチェックしていきましょう。
首周り
既成品でもオーダーシャツでも首周りのサイズを測りましょう。
のどぼとけの下あたりにメジャーを当てて周囲を測り、実寸サイズに2〜3cm加えたサイズがシャツの首周りとなります。
きつすぎるとボタンを締めたときに苦しく感じますし、ゆるすぎるとシャツを締めたときにしわができて不格好に見えます。
腕の長さ
シャツの腕の長さは「ゆき丈」といいます。
首の背中側の中央から手首までの長さを測りますが、必ず肩の先端の骨の上を通るように測ります。
実寸サイズに2cmプラスするとシャツのサイズになります。
既成品のシャツは首周りとゆき丈の2点の長さが基準になりますので、自宅で測っておくと良いでしょう。
もちろんお店でも測ってもらえます。
肩幅
既成品でも商品によっては肩幅を測る必要があります。肩幅は肩の先端の骨の間を測りますが、必ず首の後の骨を通るようにします。
実寸サイズに1.5cm程度ゆとりをもたせるとカジュアルに、1cm程度小さくするとビシッとしまった印象になります。
シワになりやすい部分でもあるので、ジャストサイズから少し小さめくらいがちょうどいいでしょう。
胴回り
オーダーメイドやセミオーダーのシャツの場合、胸周り・胴周り・腰周りも測る必要があります。
それぞれ実寸サイズに12〜16%程度ゆとりをもたせたサイズがシャツのサイズとしてちょうどよいでしょう。
ワイシャツをオシャレに着こなすポイントをチェック
ワイシャツをオシャレに着こなすポイントをチェックしておきましょう。
特に注目したいのはカラーコーディネートとサイズの選び方です。
カラーコーディネートがポイント
ワイシャツとスーツをあわせて着るときにはカラーコーディネートが最も大きなポイントです。
シャツ・ネクタイ・スーツともに柄が入っていることが多いですが、柄は2つまでにとどめておくとスッキリ見えます。
それ以上多いとうるさく見えてしまい、1つ1つがどんなに良いアイテムでも良さを殺してしまうので注意してください。
色は3色以内に抑え、特に柄が入っているときには同系色でまとめるとよいでしょう。
同系色でまとめるときにはスーツ・ネクタイ・シャツの順に色を薄くすることがポイントです。
サイジングにも気を使おう
シャツやスーツ・パンツを選ぶときにはサイズに気をつけましょう。
大きすぎてダボッとした感じになると背が低く太って見えたり短足に見えたりします。
細身のスーツは人気がありますが、動きにくくないものを選ぶようにしましょう。
動きにくいほど細いスーツはシワがよりやすいので注意が必要です。
袖や裾の長さもポイントです。長め・短めで印象が変わりますので、自分に合った長さを選びましょう。
なお、袖の長さはスーツのジャケットの袖口から1〜2cm出る程度が理想的です。
足や手の先までコーディネートに含めること
スーツ・ワイシャツ・ネクタイの3点はコーディネートの中心ですが、思わぬところで気を抜いてしまう人も多いです。
特にベルト・腕時計・靴下・靴の4点はスーツやシャツの色やシルエットに合わせて選びましょう。
スタイリッシュなコーディネートに樹脂素材のデジタル時計などは合わない場合が多いです。
型くずれしないワイシャツのお手入れ方法
ワイシャツは型くずれしたりシワが寄ったりすると、途端にだらしない印象になってしまいます。
型くずれしないワイシャツのお手入れ方法をチェックしてみましょう。
ワイシャツの洗濯方法
ワイシャツを洗濯するときにはタグの洗濯表示マークを確認しておきましょう。
水温の指定や手洗い推奨などのマークには要注意です。
洗濯のポイントは「洗剤が直接かからないこと」「洗濯物をつめこみすぎないこと」「脱水の時間は短く」という3点です。
洗浄力をアップさせるポイント
洗濯機に入れる前に数分間浸け置き洗いをしておくと汚れが落ちやすくなります。
また洗浄力をアップさせるために冷水ではなくお湯を使って洗濯機を回しましょう。
干すときのポイント
ワイシャツは型くずれを防ぐため、乾燥機ではなくハンガーにかけて日陰干しをしましょう。
そのときに肩の部分の合ったハンガーを使うことが鉄則です。
また、洗濯ジワを叩いて伸ばしたり、襟や袖口を引っ張って伸ばしたりすることを忘れずに行いましょう。
ワイシャツはアイロンをかけよう
ワイシャツにはアイロンをかけておきましょう。ポイントは完全に乾ききる前にアイロンをかけることです。
アイロンについているスチーム機能では水の粒が小さいためワイシャツの繊維を通過してしまい、十分に湿らせることが出来ません。
乾いてしまったワイシャツには霧吹きを使うと良いでしょう。
形態安定シャツなら楽ちん!
アイロンをかける時間が無いという人は形態安定シャツを使ってみてはどうでしょうか。
ハンガーで干すだけでアイロンが必要ないほどシワなく仕上がります。ただしクリーニングにはむいていないので注意してください。
ワイシャツと合わせたい小物をチェック
ワイシャツはスーツやパンツはもちろんですが、それ以外の小物もしっかりこだわりましょう。
トータルでコーディネートすることでワンランク上のオシャレを楽しむことが出来ます。
カフスボタン
カフスボタンを使うとオシャレな印象になります。ただし派手すぎるものや大きすぎるものなどは浮いてしまうことがあります。
地味すぎないシックな物を選んでおくと良いでしょう。
ネクタイ・ループタイ
ネクタイを選ぶときにもしっかりとこだわって選びましょう。
最近では安価なネクタイも多いですが、絹100%のものを選ぶと締めやすさや質感などがよく使いやすいのでおすすめです。
また服装や状況によってはループタイを使うのもオシャレです。
ハンカチやチーフなど
胸ポケットから出すポケットチーフを使うとオシャレ度が劇的にアップします。
またパーティーや結婚式の二次会などでネクタイではなくスカーフにしてみるとオシャレ上級者に見られるのでおすすめです。
ワイシャツの種類や選び方まとめ
ワイシャツはビジネス・フォーマル・カジュアルと、どのようなシーンでも基本となるアイテムです。
襟や袖の種類・カラーコーディネート・小物の選び方に至るまでこだわるポイントがたくさんあります。
オシャレに着こなすためにぜひ自分のスタイルや雰囲気に合わせたシャツを手に入れてみてください。