もう女性だけがメイクをする時代は終わり、俳優や男性アイドルだけでなく一般男性がメイクをするのも普通になってきました。
そんなメンズメイクの中でも特に注目を集めているのが「シェーディング」。
使いこなせば小顔化はもちろん、彫りの深さや顔の印象まで変えられると話題になっています。
今回は「シェーディングとは何か?」という基礎知識から、周りにバレずに使いこなすための小ワザまで余すことなく解説しましょう。
シェーディングの基礎知識
まずはシェーディングの基本的な知識を紹介します。
シェーディングとは?
シェービングとは陰影をつけることで小顔化したり、顔つきを変えてみせるメイクテクニックの1つです。
広義的にはアイシャドウなどもシェーディングの1種ですが、一般的にシェーディングという場合は顔全体の陰影を調整するメイクを指し、他とは区別されます。
一方で影をつけるだけではなく、ハイライトを入れて目立つポイントを作るメイクもシェーディングに含まれる場合があります。
シェーディングがメンズに人気の理由
シェーディングが注目を集めている主な理由は「バレにくいから」です。
いくらメンズメイクが一般的になったとはいえ、ファンデーションを厚塗りしたり、ばっちりアイメイクを決めることに抵抗がある男性も多いのではないでしょうか。
それに比べてシェーディングはメイクをしていることが分かりにくく、上手に使いこなせば顔の印象を大きく変えられます。
シェーディングするとどんな効果がある?
シェーディングによるメイク効果を紹介します。メイクの度合いにもよりますが、整形レベルで顔の印象を変えるのも不可能ではありません。
小顔に見せる
よくあるメイク動画の中で「顔の大きさまで変わってるじゃないか!」と驚くようなビフォーアフター動画を見たことはないでしょうか?
それこそがシェーディングの真骨頂です。シェーディングを駆使すれば、イケメンである条件の1つとされる「小顔」をすぐに作り出せます。
彫りを深く見せる
一般的に日本人はメリハリがなく、のっぺりとした印象の顔つきが多いとされています。
外国人のように高くスッキリとした鼻筋、眉と目が近くキリッとした目つきにコンプレックスを感じている人もいるのではないでしょうか。
シェービングを利用すれば、パーツの輪郭がくっきり見える彫りの深い顔つきを演出できます。
女性のメイクにおけるシェーディングは小顔化がメインですが、メンズメイクではこれも非常に大きなポイントになります。
顔つきを変えられる
頬骨が出ていたり、エラが張っていたりというマイナス要素を隠せるのもシェーディングの特徴です。
陰影を利用しながら視線誘導をしたり、全体的なバランスを整えるだけでも顔の印象は大きく変わります。
シェーディングアイテムのタイプと選び方
シェーディングに使えるコスメは大きく分けて2種類。タイプによって得意とするメイクが変わるので相性や好みに合わせて選びましょう。
パウダータイプ
シェーディングコスメのうち一般的で人気が高いのがパウダータイプです。
広がりやすく薄付きになるので自然なグラデーションができ、メイクがバレにくいのが特徴。
量に対してカバーできる範囲が広いため、コスパを重視する人にもおすすめです。
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スティックタイプ
パウダータイプよりもはっきりとしたシェーディングをしたいときにおすすめ。特に目元や鼻筋、フェイスラインなど角度があるパーツにも使いやすいのが特徴です。
ただしスティックタイプは塗ったあと、ブラシや指を使って伸ばす技術が必要になるのでとっつきづらい一面も。
メイク初心者はまずパウダータイプからチャレンジしたほうがいいでしょう。
色味は肌のトーンと相談しよう
パウダータイプかスティックタイプかに限らず、シェーディングの色味は地肌よりも2トーン下のものを選ぶのが一般的とされています。
それより薄いとシェーディングのメイク効果があまりはっきりせず、逆に濃すぎるとバレバレでわざとらしさが出てしまいます。
もし色の選び方で迷った場合はできるだけ薄い色を選びましょう。
シェーディングに限らず、自分でナチュラルだと思ったメイクが他人から見ればバレバレというのはよくあること。
物足りないと感じるかもしれませんが、メイクをしているだけで少なからず効果はあります。自信を持ちましょう。
アイテム別シェーディングのメイク方法
ここからは実践編です。アイテム別にシェーディングのメイク手順を紹介します。
パウダータイプの使い方と手順
パウダータイプでシェーディングをする場合はメイクの最後の仕上げとして使います。コンシーラーやファンデーションを併用する場合は、先に使っておきましょう。
メイクの方法はパウダーをスポンジやブラシの先に取り、影をつけたい部分を中心に叩くようにして伸ばしていきます。
パウダータイプの利点は薄く広く伸ばせることなので1ヵ所ずつ集中して仕上げるのではなく、顔全体のバランスを見ながら整えていくのがコツです。
スティックタイプの使い方と手順
スティックタイプでシェーディングをする場合は、ファンデーションなどの粉モノよりも先に使います。
パウダータイプのようにメイクの最後に使用すると、シェーディングの境目がくっきりと出てしまうので注意しましょう。
基本のメイク方法は影をつけたい部分に直接スティックを塗り、後からスポンジやブラシで伸ばしていくやり方です。
一番濃く影を入れたい部分に線を引くように滑らせ、あとから影を伸ばしたい方向へ馴染ませていくと理想のシェーディングができます。
上からファンデを乗せる場合は、多少濃い目に入れておいてもカバーできるので安心。逆にハイライトも入れる場合は少し控えめを意識しましょう。
顔の形別シェーディング指南
シェーディングは顔の形やパーツに合わせて入れることで最も本領を発揮します。自分の顔をどう見せたいかイメージしながら活用しましょう。
丸型
丸顔の人は横に細く、顎先をシャープにするのが小顔に見せる秘訣です。
主にシェーディングを入れたいのは、もみあげ横から顎下までのフェイスライン。
また頬骨の下から外側にかけて薄くシェーディングを入れるとスッキリした顔立ちになります。
ワンポイントとして眉下から鼻筋にかけての影も入れると、縦のラインをより強調することができます。
楕円形
楕円形の人は顔を縦に圧縮することと直線的で男らしいシルエットに仕上げるのを意識しましょう。
主にシェーディングを入れたいのは顎下と頬骨下の頬周辺、前髪を上げている場合は額の生え際にもシェーディングを入れましょう。
また目と目の間の鼻根部分に薄く影を入れるのも効果的ですが、濃くしすぎると鼻が低く見えてしまうので注意してください。
卵型
頬がふっくらして卵型の人は、できるだけ自然な丸形に近づけるのが理想です。
主にシェーディングを入れるポイントは頬骨から下の頬、そしてもみあげからフェイスラインにかけて。
特にエラの当たりを中心としてフェイスラインに濃く影を作ることで、シャープな印象を与えられます。
一方で鼻を高く見せようとして鼻筋にシェーディングを入れてしまうのはタブーです。
顔の中心に縦ラインがあると頬の膨らみが目立ってしまうので、入れるとしても眉下から鼻の根元までにしてください。
四角型
顔が四角い人は平面的な顔に見えがちです。立体感のある顔立ちを目指したシェーディングがおすすめ。
主にシェーディングを入れたいのは、もみあげから頬下までのフェイスライン。
このとき、顎下までくっきりと影を入れてしまわないように注意しましょう。多少頬が痩せて見えるくらいに斜めのラインを意識するとうまく小顔に盛れます。
それでも顔が四角く見える場合は、こめかみから目尻にかけて三角形のポイントシェーディングを入れてみましょう。
目元がくっきりとメリハリのきいた顔立ちが作れます。
縦長型
面長の人は顔を縦に圧縮するのが小顔にするコツですが、顎下や髪の生え際にシェーディングを入れるより顔の各パーツの間を縮めるのを意識しましょう。
主にシェーディングを入れたいのは頬骨の上下。頬骨から下は頬全体とフェイスラインにかけてシェーディングを入れます。
顎下は不自然にならない程度に馴染ませるだけでOK。
頬骨の上側はこめかみにかけて薄くラインを引くようにすると顔全体が逆三角に見えるようになり、縦の圧縮と小顔化という両方の要素が得られます。
ひし型
ひし型の人は縦のラインを強調すると小顔に見えます。
主なシェーディングポイントはこめかみからもみあげの顔横。顔の中心から徐々に濃くなるようなグラデーションを意識して伸ばすと自然な仕上がりになります。
加えて鼻筋に薄くシェーディングを入れれば、より縦ラインを強調することもできます。
頬骨が横に張っているタイプのひし型顔の人は、頬骨の横側からもみあげにかけてシェーディングを入れるのもあり。視線を顔の中心に集めるのがポイントです。
ホームベース型
エラが張っているホームベース型の人は、マイナスポイントを修正するだけでOKです。
シェーディングはもみあげの下から頬下のフェイスラインまでを中心に入れましょう。
ゆったりとカーブを描くようなグラデーションを意識するとエラが目立たなくなり、シャープな顔立ちに。
前髪を上げている人は生え際の左右にシェーディングを入れることでより小顔に見せることもできますが、前髪の流れを工夫したほうが手っ取り早いかもしれません。
逆三角型
逆三角型の人はベースが小顔に見えるタイプなのであまり悩むことはないでしょう。
シェーディングで調整するならきつい印象を抑え、顔の輪郭をよりはっきり見せることに集中しましょう。
小顔に見せるには顔と首の境目をしっかりつけるのがポイント。顎がたるんで見える場合はフェイスラインから首元にかけてのシェーディングを意識してみましょう。
前髪を上げている場合は髪の生え際の左右にシェーディングを入れると顔が丸くなって、きつい印象を抑えられます。
周りにバレないシェーディングのコツを紹介
メンズメイクに抵抗感がなくなってきたとはいえ、やはり自分がメイクをしていることが他人にバレバレというのは落ち着かないものです。
学校や会社によってはメイクをしていることがバレただけで思わぬ不利益が生じるかもしれません。
シェーディングをするときは、周りにバレないようしっかり小技を利かせるのが大事です。
フェイスラインのシェーディングに注意
シェーディング初心者から最も多く聞かれる失敗談は「フェイスラインのシェーディングがバレた」というものです。
本人はバレないようにしっかり馴染ませているかもしれませんが、バレた理由は明白。首元とシェーディング部の色の違いに気づけていないからです。
メイクをする機会の少ない男性は、よく1枚の鏡しか使わずメイクをしてしまいます。
すると光の当たり具合による見え方の違いや、斜め・横からの視点で自分の仕上がりを確認することができません。
特にこれが顕著になるのがフェイスラインのシェーディング。
もみあげやフェイスラインにシェーディングを入れるときは顎の下や首の付根まで、できるだけ広範囲に馴染ませるのがポイント。
できれば三面鏡など複数の視点から見て、どの角度からでもグラデーションが自然になるように心がけましょう。
影ができない部分にシェーディングを入れない
高い鼻筋に憧れて眉間から小鼻の横までガッツリとシェーディングを入れている男性を見かけることがありますが、これは致命的なNGメイクです。
自然に見えるシェーディングのコツは、本来影ができないところに手を加えないこと。
骨格にあわせたシェーディングをしなければ、どれだけキレイに馴染ませても違和感は拭えません。
マッサージでナチュラルシェーディングを手に入れよう
メイクで小顔に見せるのもいいですが、素顔のままでもイケメン小顔になれるならそれが一番ではないでしょうか。
一日10分程度のマッサージでも、毎日続ければ意外に侮れない効果が出るものです。小顔化に役立つマッサージ方法を紹介します。
顎・フェイスラインのマッサージ
顎やフェイスラインがくっきりしていると、それだけでイケメン度が大きくアップします。
- 両手の人差し指と中指を曲げ、コの字型にする
- 第一関節と第二関節の間を使い、少し強いぐらいの力で顎を挟む
- そのままフェイスラインに沿って耳元まで指を滑らせる
- この動作を10回ほど行う
- 耳の下、エラと首の境目のくぼんだところを4本指の腹を当てる
- そのまま円を描くように20秒ほどマッサージする
- マッサージのあと、首筋から肩にかけて流すように手のひらで強めに撫でる
ポイントは耳下のくぼみをしっかりマッサージしたあと、肩方向へと流すこと。
耳の下にはリンパが溜まる場所があり、これがフェイスラインのたるみの原因とされています。
目元のマッサージ
目は顔の中でもひときわ人の視線を集めるパーツです。目元がたるんでいると全体的にぼやけた印象の顔付きになってしまうので、しっかりケアしましょう。
- 4本指の付け根を眉毛の根本に当てる
- 手を押し付けながら目頭から目尻に向けて撫でる
- この動作を10回ほど行う
- 次に親指の腹を上瞼の目頭側に当てる
- 眉毛側に瞼を軽く押し上げるようにしながら目尻まで流す
- この動作も10回ほど行う
- 終わったら4本指の腹をこめかみに当て、円を描くように20秒ほどマッサージ
瞼のたるみをスッキリさせるマッサージですが、瞼の肌は繊細なのであまり力を入れすぎないように注意。
強くマッサージをしすぎると逆に腫れぼったくなってしまいます。
メンズに人気のシェーディングを紹介まとめ
慣れていないとバレやすいファンデーションやアイメイクと違い、誰でも手軽に自然な小顔が作れるシェーディングはメンズメイクのマストアイテムです。
シェーディング自体も慣れれば5分程度で盛れるようになるので、手を出しやすいのも魅力ですね。
メイクは初めてという男性もぜひチャレンジしてみてください。